研究課題/領域番号 |
04J06879
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
形態・構造
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研究機関 | 総合研究大学院大学 |
研究代表者 |
米原 圭祐 総合研究大学院大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 網膜 / 軸索 / 領域特異的投射 / 上丘 / 外側膝状体 / 網膜神経節細胞 / 副視覚系 / サブタイプ / ターゲティングマウス / 視神経 / 免疫グロブリン |
研究概要 |
発生期マウス網膜において背側特異的に発現する新規免疫グロブリン様分子であるmBsp1のターゲティングマウスの解析を行うことにより、mBsp1の生理機能を明らかにする研究を行った。 本研究においてはまず、マウスの発生を追って脳の各部位におけるmBsp1のmRNAの発現パターンを詳細に解析した。mBsp1の網膜における発現は視神経軸索が伸長を開始する時期から観察され、その領域特異的な発現は生後半年でも維持されていた。また、mBsp1の発現は嗅球、大脳皮質、大脳辺縁系、小脳、脊髄などの広い領域で観察された。その後、当研究室においてmBsp1ターゲティングマウスの作出に成功した。このマウスの網膜から上丘への領域特異的投射の解析を蛍光性トレーサー色素であるDiIを用いて行ったところ、背側網膜由来の神経節細胞軸索の一部が上丘内において本来の投射先とは異なる位置に神経終末を形成していることが明らかとなった。また、蛍光ラベルされたコレラトキシンを用いて両眼から外側膝状体への投射を解析したところ、対側及び同側の眼球からの投射の分離は正常に起きていたが、同側の眼球から投射を受ける層が野生型マウスと比較して拡大していることが明らかになった。また、mBsp1の遺伝子座にノックインされたGFPが効率よく視神経軸索末端まで運ばれるとが明らかになったので、GFPを指標としてmBsp1を発現する網膜神経節細胞の中枢への投射先を明らかにする解析を行った。その結果、GFP陽性の軸索の投射は上丘及び外側膝状体背側核の一部、視蓋前域の一部、及び副視覚系に観察されたが、外側膝状体腹側核や視床下部の視交差上核などには観察されなかった。これらの結果から、mBsp1は視神経の視中枢への精緻な神経結合の形成に関与していること、またその発現は網膜神経節細胞の一部のサブタイプのみに観察されることが明らかになった。
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