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貝形虫殻中の同位体比・化学組成分析を用いた沿岸域の人為的環境変化の定量的評価

研究課題

研究課題/領域番号 04J06903
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 層位・古生物学
研究機関島根大学

研究代表者

石田 桂 (山田 桂)  島根大学, 汽水域研究センター, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード微小甲殻類 / 化学組成分析 / 酸素同位体比 / 沿岸域 / 人為的環境変化 / 中海 / 貝形虫 / 塩分
研究概要

過去の環境変化を定量的に評価するため,初年度は実海域での調査を行い,貝形虫殻中の酸素同位体比および化学組成(Mg/Ca, Sr/Ca,重金属元素など)と水質データとの関係を検討した.人為的改変が幾度も行われてきた島根県中海で3定点を設定し,月1回底質堆積物および底層水を採取し,表層・底層の水質データを記録した.また,底質堆積物から得られた貝形虫殻および底層水中の酸素同位体比・化学組成(Mg/Ca, Sr/Ca,重金属元素など)を測定した.貝形虫殻中の酸素同位体比およびMg/Caは底層水中のそれらと相関を示し,貝形虫殻中の酸素同位体比およびMg/Caは周囲の水の情報を反映していることが明らかになった.しかし,Sr/Caについては相関が認められなかった.また,殻中の酸素同位体比およびMg/Caは塩分と弱い相関を示し,Sr/Caは水質データとの相関が認められなかった.以上のことから,貝形虫殻の分析データがさらに必要であるが,本研究は中海における過去の塩分を定量的に復元できる可能性を示唆した.さらに,Mn/CaおよびFe/Caは周囲の水に比べ貝形虫殻中で高い値を示し,重金属元素の貝形虫殻中への取り込みは,元素によってその割合に違いがあることが明らかになった.
底質堆積物に含まれる貝形虫殻の雌雄・成長段階・生体の割合など個体群動態を調べ,本研究で着目した貝形虫Bicornucythere bisanensisの大人の生体は夏〜秋にかけて最も多く,大人の一段階前(A-1)の生体は3月に最も多いことが明らかになった.また3地点の水質データおよび底層水の同位体比・化学組成の季節変動が明らかになり,大まかではあるが中海の水塊の動きが把握できた.
現在,定温条件下で大人の一段階前の貝形虫を飼育しており,脱皮後殻の酸素同位体比および化学組成を測定する予定である.

報告書

(1件)
  • 2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2024-03-26  

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