研究課題/領域番号 |
04J07619
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
岡東 健 慶應義塾大学, 理工学部, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | パルスレーザ堆積法 / エピタキシー / 導波路レーザ / 透明導電膜 / 可視光応答光触媒 / Nd:KGd(WO_4)_2 / ZnO / TiO_2 / PLD法 / Nd:KGd(WO4)2 / si基板 / 光導波路 / 青色発光LED / 可視光応答型光触媒 / Nd : KGd(WO_4)_2 / Si基板 / ビーム伝播法 / モンテカルロ直接法 |
研究概要 |
平成16年度から平成18年度にかけて、酸化物結晶薄膜を用いた光電子デバイスの開発を目指して研究を行った。このようなデバイス作製においては半導体プロセスと組み合わせた真空一貫プロセスへの適応が可能であることが、今後の応用を考えた場合に非常に有効である。それにはレーザアブレーションを用いたパルスレーザ堆積(PLD)法が適しており、広く研究が行われている。本研究での、重要な点は以下の4点である。 (1)Si基板上へ光導波路構造を得るために酸化セリウム(CeO_2)緩衝層を導入 酸化物薄膜系の光導波路は殆どが誘電体上に作製されている。基板にSiを用いることは素子の集積化という観点から興味深い。しかしSiは高い屈折率を有するために光導波路薄膜を基板上に作製できない。この間題を解決するためにSi基板と導波路薄膜の間にCeO_2緩衝層を導入し、光導波構造を有した結晶薄膜の作製に成功した。 (2)ノズルガス支援(Nozzle-gas-assisted : NGA)-PLD法の開発 PLD法では、薄膜に酸素欠陥を生じさせないために背景気圧を適切な値に保って作製が行われる。しかし酸素圧を上げていくと薄膜の表面粗さが増大してしまう。そこで本研究ではNGA-PLD法を提案した。これはノズルから酸素を薄膜表面に吹きつけながら成長を行う手法である。ノズル位置と流量を最適化することで低損失な光導波を作製した。 (3)酸化亜鉛(ZnO)の高品質薄膜作製プロセスの開発 ZnOは原材料が安く、ITO透明導電膜の代替、次世代青色LEDなどといった目的のもとに高品質薄膜作製の研究が進められている。本研究ではGaN/sapphire基板を用いて薄膜作製を行った。これまでに低温で堆積した薄膜をアニーリングすることで欠陥を減らし、さらに原子層が観測されるほどに平滑な表面を持つ薄膜が得られることを示した。 (4)窒素ドープ酸化チタン(TiO_2)の可視光応答特性の最適化 TiO_2光触媒は可視光に対して光触媒反応を起こしにくい。そこで可視光応答化の研究が行われているが、近年、窒素ドープによる可視光応答化が注目を集めている。本研究では高い蒸気圧のためにドープが困難な窒素を、制御性よくドープしたアナターセの成膜に成功し、窒素ドープの影響をより厳密に解明することができた。
|