配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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研究概要 |
非希釈分散系固液二相流における非線形慣性項の役割を調べることを目的として,極低レイノルズ数流れを扱った.渦法では,昨年度までに,フランス人共同研究者と共に開発した格子形成に基づくRedistribution法を用いて,互いに反対方向に回転している二円柱まわりの流れをシミュレートした.この問題は,報告者が以前に特異摂動法を用いて検討した"Jefferyのパラドックス"に対応している.二円柱間距離が小さい場合,本手法で得られる数値解は解析解と一致し,二円柱の前後によどみ点ができ,円柱近傍流れと外部流れは,それぞれ反対方向に回転することが分かった.一方,二円中間距離が離れている場合,二円柱の前後によどみ点は生じず,流れ場は至るところで二円柱と同方向に回転することが分かった. 上述のように,渦法で高精度な解析をするためには,格子形成を用いるのが有用であるが,気泡群の挙動の解析のような複雑な界面を有する流れをターゲットとする場合,格子形成を用いない計算手法の確立が望まれる.そこで,三次元噴流を模擬した流れと一対の渦輪の干渉問題をターゲットとして,格子フリーな渦法を検討した.その結果,カットオフ半径を適切に選び,ひずみ速度テンソルの固有ベクトル方向に渦粒子を算術平均によって分割すれば,シミュレート可能であることを明らかにした. 微粒子群を攪拌するシステムの一つとして,噴流の励起によって生じる回転スロッシングが挙げられる.この噴流励起回転スロッシングを数値的・実験的に検討し,以下の知見が得られた.なお,この噴流励起回転スロッシングに関する論文は現在投稿中である. (1)噴流励起回転スロッシングの内部流動は,噴流のコア領域を除いてポテンシャル流れの解に一致する. (2)噴流励起回転スロッシングの減衰過程は,時間の-1/2乗である. (3)旋回の発生には,噴流が液面に衝突した際に生じる隆起部のアンバランスが重要である.
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