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推論的な言語理解の概念的枠組みを提示する学際的理論の構築

研究課題

研究課題/領域番号 04J09907
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 哲学・倫理学
研究機関東京大学

研究代表者

菅原 由起子 (川口 由起子)  東京大学, 大学院総合文化研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード会話 / 意味理解 / 発話 / グライス / 語用論 / 非字義的意味 / 日常言語 / 会話分析 / グライス理論 / 会話の含み / 合理性 / 推論的言語理解 / 日常会話理解 / 理由
研究概要

本年度は,推論的言語理解の理論的枠組みと,その学際的な応用可能性を提示した。第一に,日本語話者が発話を非字義的に理解することを経験的に示すための準備として,80名の日本語母語者にアンケート調査を実施した。その結果,本研究の前年度までの成果である,先行理論で予測不可能な非字義的意味の種類が存在するという仮説が正しいことが証明された。第二に,先行理論で説明不可能な非字義的意味の種類を分類・分析した。その結果,日本語の日常会話における,すべての種類の非字義的意味理解の理論には,合理性の概念が必要不可欠であることが明らかになった。この合理性とは,聞き手が話し手の発話を「理にかなったものである」と前提して理解するということである。第三に,すべての種類の非字義的意味を説明可能にする理論的枠組みを構築し,以下の4点を明らかにした。
(1)従来理論的に必要であると考えられてきた「話し手の意図」という概念は,実際の発話理解においては必ずしも必要ない。
(2)従来の理論では,「話し手がどのように発話を行うか」という点が重視されてきたが,非字義的意味理解においては,「聞き手がどのように発話を理解するか」という点がより重要である。
(3)聞き手は,常に,話し手の発話を「理にかなったもの」,すなわち,合理的に理解可能なものであるという予測のもと,推論を開始する。聞き手がどのような理解を「理にかなったもの」であると考えるかという点は,聞き手(の認知的状態)に依存する。したがって,推論的言語理解の理論では,非字義的意味理解は聞き手に帰属され,推論を駆動する原理の遵守基準は聞き手によって決定される。
(4)推論的言語理解の理論をより経験的な研究に応用するためには,パラメトリックに処理可能な文脈情報をリストアップすることよりも,聞き手がどのような発話を理解可能なものとして受容できるかという点を解明することが重要である。

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 字義通りでない意味理解-誤解および理解の失敗について2006

    • 著者名/発表者名
      川口 由起子
    • 雑誌名

      情報文化論 第7号

      ページ: 38-51

    • NAID

      40015629243

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

URL: 

公開日: 2004-04-01   更新日: 2024-03-26  

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