研究課題/領域番号 |
04J10083
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
姫本 宣朗 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | インフレーション / ブレーン / 高次元時空モデル / 重力波 / 統計 / 仮説検定 / ブレーンワールド / 背景重力波 / D-ブレーン / 重力 |
研究概要 |
インフレーションに代表される初期宇宙の現象の直接観測を目指すために、CMBの重力波版である宇宙論的背景重力波の生成メカニズム、ならびに効率のよい検証方法について研究を行った。 背景重力波のシグナルは非常に微弱なものと考えられている。それゆえに、効率よく背景重力波から宇宙論的情報を引き出すための手法、ならびに背景重力波に特化したデータ解析の方法などの理論的整備が急務の課題になろうとしている。そこで本年度は、背景重力波観測を、インフレーション宇宙を垣間見る究極の観測手段として捉え、二つの側面から研究を行ってきた。 宇宙論的背景重力波は、宇宙モデルに依存して、いろいろな波長依存性(スペクトル)をもつ。そこで、背景重力波の検出効率向上、ならびに初期宇宙モデルに対して重要な制限を与えるため、インフレーションモデルも含めた、さまざまな(ブレーンモデルも含んだ)宇宙モデルにおける背景重力波のスペクトルについて、理論的見積もりを行った。 また、背景重力波を効率よく検出するための方法について研究を行った。 宇宙のあらゆる方向から定常的にやってくる背景重力波は、統計量として扱われる。基本的に、検出器のノイズに埋もれてしまう背景重力波は、複数台の検出器から得られる観測データを使い、その相関関数を統計量として、検出の判定が議論される。これまで主に、シグナルおよび検出器のノイズの確率分布に対して、ガウメ性を仮定した検定の議論がなされてきたが、現実には非ガウス性が現れることがわかっている。背景重力波は非常に微弱な信号のため、少しばかりの検出効率のロスも許されず、より現実的な状況を考慮した統計処理が必要となる。そこで、これまでの仕事をさらに発展させ、より最適化されたデータ解析の手法を提案した。
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