研究課題/領域番号 |
04J10448
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
言語学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
児島 康宏 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 特別研究員(DC2)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | グルジア / 複文 / モダリティ / 統語論 / グルジア語 |
研究概要 |
昨年度の研究の成果をふまえ、グルジア語の関係節や条件節の構造・意味について研究を進めた。5月には、スウェーデンのマルメ大学で行われた国際シンポジウム"Language, History and Cultural Identities in the Caucasus"において、関係節についての研究発表を行なった。これは、何種類かあるグルジア語の関係節のうち、一つが常に制限的関係節として機能することを指摘し、ほかのタイプの関係節とそのふるまいを比較したものである。その研究内容は、まだ論文のかたちにしていないので、なるべく早く論文として発表したい。9月に発刊されたTokyo University Linguistic Papers第24号には、グルジア語のある種の条件文についての分析を論文として発表した。完了形の述語を含む条件節が独自の時制を持たない場合、常に、表される仮定の事態に対する話しての「それが起こるのは望ましくない」という含意があることを論じたものである。日本語やスペイン語などでも同様の現象が報告されており、条件文そのものの存在意義についての示唆を含む、通言語的にも非常に興味深い現象であると思われる。また、8月には、約1ヶ月、グルジアに渡航し、首都トビリシ市や東部のカヘティ地方などでフィールドワークを行なった。グルジア語のみならず、話者の数が少なく、近い将来に消滅が危ぶまれているバツビ語の貴重な資料を得ることができたのは大きな成果であった。また、近年グルジアで出版されている研究書や学術誌なども入手した。
|