研究課題/領域番号 |
04J11004
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鎌形 清人 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 蛋白質 / フォールディング / 折れたたみ / 温度ジャンプ / 高圧 / 中間体 / シクロフィリン / 構造 |
研究概要 |
本研究の目的は、1、高圧下温度ジャンプ装置を用いて、モデル蛋白質の折れたたみ反応を測定し、新しく開発した高圧下温度ジャンプ装置が蛋白質の折れたたみ反応を測定するのに有用であることを示す、2、モデル蛋白質の中でも、大腸菌由来のシクロフィリンの素早い折れたたみ(高圧下温度ジャンプ装置を用いて、観測)に注目し、なぜ、素早く折れたたまれるのかを解明し、かつ、会合体形成を防ぐ機構を提案することであった。 前年度、開発した高圧下温度ジャンプ装置には、1、他の温度ジャンプ装置と比較して不感時間が長い、2、S/N比が低い、3、大量の試料が必要、などの問題点があった。まず、本年度、高圧下温度ジャンプ装置を大幅に改良し、これらの問題点を改善した。 さらに、本年度改良した高圧下温度ジャンプ装置を用いて、モデル蛋白質の折れたたみ反応を測定できるかどうかを確かめるために、以下の実験を行った。従来の温度ジャンプ装置で詳細に特徴付けられている、モデル蛋白質・-ラクトアルブミンの変性反応(常圧で)を測定し、過去のデータと一致することを確かめた。次に、高圧下温度ジャンプ装置を用いて、高圧条件下で、低温変性した・-ラクトアルブミンの折れたたみ反応を測定した結果、今までに観測されていなかった素早い中間体形成反応を測定することに成功した。これらの結果は、新しく開発した高圧下温度ジャンプ装置が蛋白質の折れたたみ反応を測定するのに有用であることを示唆している。 最後に、シクロフィリンの素早い折れたたみ機構を解明するには至らなかったが、現在までにフォールディング反応が明らかになった蛋白質(約12種類)において、変性状態からの中間体形成速度と中間体からの天然状態形成速度との間には、非常に強い相関関係があることを発見した。この成果は、Journal of Molecular Biology誌に掲載された。
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