研究課題/領域番号 |
04J11225
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森下 信子 東京大学, 大学院人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | アレゴリー / 象徴 / 文学 / 哲学 / 神秘主義 / 物語 / イスラム / 中世 |
研究概要 |
「イスラム世界のアレゴリー」という新しく大きな問題設定の中で、過去2年間は、まずその輪郭を見出すべく研究を続けてきた。特にナラトロジー(物語論)的な方法は、本研究には有益であり、その構造主義的な方法論を、批判と限界を意識しつつ採用してきた。これによって、草稿的にではあるが、該当期間のアレゴリーの大体の像を得ることが出来たと考える。 今年度は、特に「サラーマーンとアブサール物語」という、主に二つの系統をもつ物語の写本研究に焦点を当てた。この詳細研究を今年度と後2年、合わせて三年間で行う計画である。日本で閲覧可能な写本目録をくまなく参照し、アラビア語写本の残る国々に出張を重ね、多数の図書館を訪れ、該当写本の有無を確認してきた。全ての図書館を訪問するのは物理的に不可能であるが、重要なものは大体押さえたつもりである。この中で最大の発見は、イブン・シーナーの「サラーマーンとアブサール物語」の現存する唯一の写本であった。この作品は散逸したというのが通説であったため、本写本の資料価値は非常に高い。写本を発見したのがウズベキスタンであったため、これにはナスターリーク体の解読作業とウズベク語の学習を伴った。現在は、この写本のテキストを確立し、真正性を検討する作業をほぼ終えた状態であり、この成果を、2007年5月13日の中東学会で発表する予定である。これを前提とし、物語の詳細にわたる注釈をつける作業を今後続けて行う。 さらに他方の系統に関しても、批判的テクストを確立すべく写本を収集した。こちらも前者と同様に、テキスト確立後詳細注釈をつける予定である。
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