• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

近代東アジア世界の「血縁」表象システムとアイデンティティ・ポリティクスの研究

研究課題

研究課題/領域番号 04J11286
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 地域研究
研究機関東京大学

研究代表者

與那覇 潤  東京大学, 大学院総合文化研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード歴史学:近代史 / 日本:沖縄:糸満:東アジア / 人種:民族:レイシズム / 家:家族:門中 / 辛亥革命:大正デモクラシー / 同化:帝国:普遍主義 / ウェスタン・インパクト / 英字新聞:沖縄県内新聞 / 日本:沖縄:東アジア / 人種:民族 / 家:家族 / 同化:差別 / 翻訳:コミュニケーション / 公共性 / 海外史料 / 日本:沖縄:朝鮮:中国 / 人権:民族 / 同祖論 / 言説資源:文化資源 / 帝国:植民地:居留地 / メディア
研究概要

本年度は主として、(1)既存の研究成果の活字化、(2)沖縄県での追加調査に基づく、近代の同地域における「人種」・「民族」概念の位相の総合的解明、(3)本研究全体の実証的成果を踏まえた、より理論的・普遍的考察の定式化、を行った。
(1)については、「琉球処分」当時の世界システムにおける人種論の位相を再検討した論考を『歴史評論』に、明治日本の家族法制における「血統」概念の機能を解明した論文を『比較日本文化研究』に、それぞれ掲載した。
(2)については、戦前期の琉球弧社会において明治末期から糸満漁民が「異人種・異民族」視されるようになったが、戦中期の国家総動員政策の下で「日本民族」へと吸収・同化されていく過程を、沖縄県立図書館郷土資料室での史料調査および糸満市での現地調査によって総合的に解明し、共著論文集『琉球弧・重なりあう歴史認識』の一章として刊行した。一方、そのような人種的・民族的な同一性の言説によってではなく、あくまでも普遍的な「理想」や「価値」への「同化」を標榜していた明治末期の県内青年層たちの政治思想についても、同県への追加史料調査を実施し『中国研究月報』誌上に論文を掲載した。
(3)については、本研究を通じて明らかになった近世・近代東アジアにおける「人種・民族」概念の政治的役割をレイシズム研究の文脈において理論化し、関連するシンポジウム及び研究会で発表した。グローバル・ヒストリーにおける「前近代東アジアの先進性」という論点を参照することで、西洋産の議論では「新人種主義」と呼ばれている現象を、むしろ「近世への回帰」として捉えなおすという問題提起を行い、刊行予定のシンポジウム報告書にも寄稿している。
なお、上記を含めた今年度の研究成果は、共著執筆1、査読誌掲載3、紀要・報告書掲載2(内印刷中1)、ニューズレター執筆1、国内学会発表2、シンポジウム発表1、研究会発表3である。

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2007 2006 2005 2004

すべて 雑誌論文 (10件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 「糸満人」の近代-もしくは「門中」発見前史2007

    • 著者名/発表者名
      與那覇 潤
    • 雑誌名

      法政大学21世紀COE国際日本学研究叢書 4巻

      ページ: 101-162

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] イギリス人日本公使館員の「琉球処分」-東アジア英語言論圏における翻訳と公共性2007

    • 著者名/発表者名
      與那覇 潤
    • 雑誌名

      歴史評論 684号

      ページ: 74-91

    • NAID

      40015387508

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 東アジア史から見た「人種主義」-観念の(誤)使用について2007

    • 著者名/発表者名
      與那覇 潤
    • 雑誌名

      東京大学ドイツ・ヨーロッパ研究センター報告書(仮) (未定)(印刷中)

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 穂積八束と消えた「家属」-「誤った」日本社会の自画像をめぐって2006

    • 著者名/発表者名
      與那覇 潤
    • 雑誌名

      比較日本文化研究 10号

      ページ: 89-112

    • NAID

      40015314705

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] ポストモダンの宴のあとで-沖縄研究と/の「脱構築」2006

    • 著者名/発表者名
      與那覇 潤
    • 雑誌名

      法政大学沖縄文化研究所所報 59号

      ページ: 4-6

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 革命への投企/革命からの投企-沖縄青年層の見た辛亥革命と大正政変2006

    • 著者名/発表者名
      與那覇 潤
    • 雑誌名

      中国研究月報 60巻11号

      ページ: 1-13

    • NAID

      110004997283

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 戦前期琉球弧における「民族」概念の展開-その「起源」を語る学知を中心に2006

    • 著者名/発表者名
      與那覇 潤
    • 雑誌名

      沖縄文化研究 32号

      ページ: 1-53

    • NAID

      110006177689

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 「民族問題」の不在-あるいは「琉球処分」の歴史/人類学2006

    • 著者名/発表者名
      與那覇 潤
    • 雑誌名

      文化人類学 70巻4号(印刷中)

    • NAID

      110006251207

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 近代東アジア世界のなかの「日琉同祖論」-あるいは伊波普獣と李光洙のあいだ2005

    • 著者名/発表者名
      與那覇 潤
    • 雑誌名

      日韓次世代学術フォーラム論文集 1(印刷中)(仮)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 「日琉同祖論」と「民族統一論」-その系譜と琉球の近代2004

    • 著者名/発表者名
      與那覇 潤
    • 雑誌名

      日本思想史学 36

      ページ: 140-158

    • NAID

      40006465621

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] 琉球弧・重なりあう歴史認識2007

    • 著者名/発表者名
      吉成 直樹(編)
    • 総ページ数
      315
    • 出版者
      森話社
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

URL: 

公開日: 2004-04-01   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi