研究課題/領域番号 |
04J11691
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
五十嵐 啓 東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 神経科学 / 嗅覚系 / 生理学 / 情動 |
研究概要 |
本研究は動物の忌避行動が外界からの刺激によって引きおこされるメカニズムを、嗅覚系をモデルシステムとして解き明かすことを目的としている。 申請者は本年度、嗅皮質の機能地図の解析を行うべく、におい刺激によって生じる嗅皮質の応答を記録する系を構築した。これまで嗅球で用いられていた内在性信号の光学測定法を嗅皮質において用いたところ、応答は微弱なものであった。これを改善するため、サル側頭葉で用いられている光学測定法の技術を応用した。各種の改良を行った結果、内在性信号の光学測定法を用いて、さまざまなにおいに対する応答を記録することに成功した。マウスが忌避行動をとることが知られている匂いを刺激として用いると、梨状皮質の特定の領域が応答を示した。一方、食物のニオイで刺激を行うと、異なる領域が活性化された。以上の結果から、梨状皮質のうちの異なる領域が異なる機能を持つことが示唆された。現在申請者は刺激パネルを拡大して、特定の領域がどの範囲のニオイに対して応答するのかを決定するべく、実験を行っている。 また、内在性信号の光学測定法は0.1%未満の小さいシグナル強度しか得られないが、近年神経活動をモニターすることのできる変異タンパク質が作られており、このタンパク質を用いると5-10%のシグナル強度が得られることが知られている。申請者はこの方法を用いて嗅皮質のニオイ応答を記録する系の構築も行っている。以上の結果は申請者の今後の研究課題で継続する予定である。
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