研究課題/領域番号 |
04J11804
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
柴田 淳史 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | Poly(ADP-ribose)polymerase-1 / Nonhomologous end joining / Homologous recombination / DNA double strand break / Parp-1 / NHEJ / DSB / ポリ(ADP-リボース)合成酵素(Parp-1) / 塩基除去修復 / Non-homologous end joining (NHEJ) / 二本鎖DNA切断 / 非相同末端結合 / DNA日本鎖切断修復 / 欠失 / 挿入 / 転移型変異 / DNA-PK |
研究概要 |
ParpのDSB修復への関与を検討するため、2006年4月よりDSB修復研究の権威である英国サセックス大学Prof.Penny Jeggo研究室において研究を行った。 Jeggo研究室では、DSB切断後にリン酸化され細胞内でフォーカスを形成するH2AXをDSBのマーカーとして用いている。放射線照射後にリン酸化H2AX(γ-H2AX)の抗体を用い免疫蛍光染色した後、γ-H2AX fociを計測することによりDSBの絶対数を評価する。Parpファミリーの中でもParp-1及びParp-2がDNA切断端に結合し活性化されることが知られているため、本研究では双方の活性を阻害するParp阻害剤を用いてNHEJへの関与を検討した。放射線照射後のDSBは、G1期においてNHEJのみで修復されることが知られているため、G1期に同調後、放射線照射後のγ-H2AX fociを計測した。DNA-PK、Ku80及びDNA ligaseIV欠損細胞では顕著なγ-H2AX fociの消失遅延が認められたが、野生型細胞に対するParp阻害剤の添加ではγ-H2AX fociの消失遅延は認められなかった。DNA-PK、Ku80及びDNAligaselV欠損細胞にParp阻害剤を添加したところ、Ku80欠損細胞においてのみ放射線照射後のγ-H2AX fociの消失が全く認められなかった。NHEJに関与することが近年発見されたXLFの欠損細胞に対してParp阻害剤の効果を検討した。XLF欠損細胞はγ-H2AX fociの消失遅延を示すが、Parp阻害剤の添加はさらなる遅延を示した。以上の結果から、Parp阻害剤はKu80及びXLF欠損下におけるDSB修復を抑制したため、DSB後のParpの活性化はKu80及びXLF欠損下でのNHEJのバックアップ経路を促進している可能性が考えられた。
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