研究課題/領域番号 |
04J52051
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
上野 真由美 北海道大学, 大学院農学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | エゾシカ / 捕獲 / 齢構成 / 齢別死亡率 / 出生率 / コホート解析 / 個体数指数 / フィードバック管理 / シカ / 個体数変動 / 動態パラメータ / 自然死亡 / 狩猟 / コホート分析 / 生息数復元 / 齢 / 死亡率 / 北海道 |
研究概要 |
○コホート解析の手法に関する検討・改良 コホート解析は捕獲数と自然死亡率をもとに過去の生息数を復元する手法である。自然死亡率を直接推定することは困難であるため、個体数指数とコホート分析を用いて、自然死亡率を間接的に推定する手法を見つけ出し、その結果、自然死亡率は子・成獣ともゼロに近いことを示唆した(平成17年度報告)。これまでは、網羅的に仮想的自然死亡率を挿入し、もっとも個体数指数と一致するような自然死亡率の条件を視覚的に見出しただけであったが、最小二乗法を用いた推定作業によって、統計的にもこの結果を裏づけることができた。また、コホート解析の専門家と協力し、より現実的なコホート方程式を作成し、精度の高い生息数復元をすることができた。 ○エゾシカ捕獲数情報の個体数管理へのフィードバック ニホンジカにおいて、人間による捕獲(狩猟・有害駆除)が個体数を制限する主な死因であるため、個体数管理のモニタリング情報として捕獲数が把握されてきたが、捕獲数を死亡率に読み換える、フィードバック管理は十分にされていない。そこで、捕獲によるシカの齢別死亡率の定量化し、エゾシカ保護管理計画後と比較を行い、かつ死亡パターンが齢構成に与える影響を明らかにした。管理計画が開始される以前の1990-1993年において、死亡率は0.1以下と、個体群増加率に対し小さな制限効果であり、98年以降の管理計画の効果が明らかになった。死亡パターンについては、人間の捕獲に特徴的なパターンが見られたが(平成17年度報告)、齢構成を通じて出生率に影響を与えることはなかった。齢構成を大きくゆがめるほど、全体の死亡率が大きくないことが原因と考えられる。しかし、98年以降の管理計画による積極的な捕獲事業が齢構成に与える影響は、今後明らかにしていく必要がある。
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