研究課題/領域番号 |
04J52301
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山森 哲雄 東京大学, 大学院・経済学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 実験経済学 / ゲーム理論 / チープトーク / コミュニケーション / 独裁者ゲーム |
研究概要 |
1.平成16年度後半に実施した、ゲーム理論におけるチープトークの役割に関する実験の結果を論文としてまとめた。これまでに実施した独裁者ゲームの実験とは異なり、この実験は、チャットシステムを利用することで、独裁者ゲームにおける独裁者と服従者間、もしくは独裁者と仲裁者間の自由な議論を可能にしている点が特徴的である。論文では、彼らが自由な議論によってどのような配分に合意するか、また、その合意額が実際の配分にどのように影響を及ぼすかを検討している。実験データを精査することで、独裁者と服従者ではより公平な配分に合意し、仲裁者と独裁者では、より独裁者に有利な配分に合意していることが分かった。また、統計的処理を施すことで、独裁者の決定する配分は議論の中で合意された額にしたがっていることが分かった。 2.平成17年度に開催された学会、学外セミナー等に精力的に参加し、上でまとめた論文を報告した。具体的には、慶応大学の公共経済学セミナー、大阪大学主催のデザインサイエンスセミナー、信州大学で行われた第1回ESA-Japan-Branchにて研究発表をおこなった。 3.これまでの実験結果を説明するコミュニケーションの理論研究に着手した。既存のゲーム理論が想定している、自らの利得関数最大化を目的としたプレイヤーとは異なり、コミュニケーションによって互いの了解を志向し、合意に基づいて自らの行動を調整すると言うプレイヤーを仮定することで、これまでの実験結果と部分的に整合的な理論結果を得ることができた。
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