研究課題/領域番号 |
04J61635
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
松吉 秀武 熊本大学, 大学院・医学研究, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 樹状細胞 / ES細胞 / 腫瘍免疫 / 細胞障害性T細胞 / NKT細胞 / NK細胞 / 抗原提示 / ケモカイン |
研究概要 |
抗腫瘍免疫の発現においては、細胞傷害性T細胞(CTL)のみならず、NK細胞あるいはNKT細胞の作用も重要である。樹状細胞は、α-GalCer (α-Galactosylceramide)を提示してNKT細胞を活性化することができる。そこで、OVAを発現するES細胞由来の樹状細胞(ES-DC)にα-GalCerを負荷したものを投与し、NKT細胞とCTLの相乗作用により抗腫瘍免疫効果を増強させることができるか否かを検討した。OVA発現B16メラノーマを腹腔内投与した腹膜転移モデルマウスに、α-GalCerを負荷したOVA発現ES-DCを腹腔内投与することにより、マウスの生存率は、α-GalCer負荷しないOVA発現ES-DCを投与した場合と比較して相乗的に延長した。種々の除去抗体を予めマウスに投与して評価したところ、この効果は主にCD8陽性T細胞およびNK細胞による効果であることが判明した。 さらにNKT細胞上に複数のケモカイン受容体が発現していることが確認されている。そこで、ケモカイン(SLCあるいはMig)とOVAを共発現するES-DCにα-GalCerを負荷し、生体内投与することによりDCの存在する部位にNKT細胞を遊走させ、効率よくNKT細胞を活性化することが可能であるか否かを検討した。前述と同様の実験系を用いてケモカインを発現させたES-DCと、発現させていないES-DC投与群との間でマウス生存率を比較したところ、SLCをOVAと共に発現させたES-DCにα-GalCer負荷して投与した場合に、最もマウス生存率を延長させることができた。 以上の結果より抗原とSLCを発現させた樹状細胞にα-GalCerを負荷することにより、抗腫瘍免疫を効率よく増強させることが可能であると考えられた。
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