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写真乳剤によるWIMP探索

研究課題

研究課題/領域番号 04J72603
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 物性Ⅰ
研究機関名古屋大学

研究代表者

成田 浩司  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード暗黒物質 / WIMPs / 写真乳剤 / 電子顕微鏡 / 重イオンビーム
研究概要

写真乳剤により、宇宙暗黒物質の有力候補であるWIMPを検出するための技術開発を行った。WIMPにより跳ね飛ばされる原子核(飛程〜100nm)を検出・方向の測定ができれば、WIMPの到来方向を測定することができ、従来のWIMP探索実験より高い信頼性でWIMPの存在を検証することができる。
写真乳剤に要求される能力は、飛程100nm程度の飛跡を検出し方向を観測できる高い空間分解能と、通常の写真乳剤には必ず存在するfogと呼ばれるランダムな信号が極めて少ないこと、である。
富士写真フイルム株式会社と共同で、写真乳剤の感光素子である臭化銀結晶の微小化を追求し、結晶サイズ〜40nmの乳剤(NIT : Nano Imaging Trackerと命名)を開発した。このNITにエネルギー200KeVのクリプトン原子核を照射し、飛跡の観察を行った。エネルギー200KeVのクリプトン(飛程〜200nm)はWIMPにより跳ね飛ばされた銀原子核と想定できる。電子顕微鏡での観察の結果、銀粒子の連なり(2個〜3個からなる)を観測した。その密度と長さから、照射した200KeVクリプトンの飛跡であることが確認された。飛跡の角度測定の結果、標準偏差0.1radの分布となった。この結果から、200KeV以上のエネルギーを落とすWIMPに対して、60%以上の検出効率で角度精度0.1radの観測をする能力があることが明らかになった。
一方、光学顕微鏡により、銀粒子により散乱される光量(波長〜500nm)を測定したところ、銀粒子が連なったものは銀粒子1個よりも散乱光量が大きく、またfogの散乱光量を調べたところ、大半のfogは銀粒子1個と同程度であることがわかった。これにより、光学顕微鏡による大面積スキャンニングによるfog除去・WIMP信号候補選出、その後電子顕微鏡での角度測定、というWIMP探索実験を想定するに至った。

報告書

(1件)
  • 2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2024-03-26  

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