研究課題/領域番号 |
04J84304
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
緑川 良介 東京大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | KIF4 / PARP-1 / Activity-dependent neuronal survival / CAM kinaseII / Poly(ADP-ribosy)lation / Cerebellar granule cells / Field stimulation / In utero electroporation / neuronal apoptosis / Poly (ADP-ribosy)lation / Immature neuron |
研究概要 |
キネシンスーパーファミリー(KIFs)に属するKIF4は、幼若期の組織において発現が高く、細胞内では主に核内に分布するモーター蛋白質である。これまでの結果より、KIF4はPoly-(ADP ribose) polymerase (PARP)の抑制因子であること、マウス小脳顆粒細胞においてPARPは神経活性依存的に活性化され、その活性化は神経活性依存的な生存誘導機構に重要な働きをもつこと、KIF4はPARP活性に対し抑制的な働きをすることで、同機構の制御を担っていること等が明らかとなっている。さらに去年度の研究結果より、PARPの神経活性依存的な活性化プロセスには、核内カルシウム浸透により誘導される、CAM kinaseIIによるPARPの燐酸化が関与し、この燐酸化は、これまでの解析結果より得られた、神経活性の上昇に誘導されるPARPのautomodificationと、それに伴うKIF4のPARPからの解離と核から神経突起への移行という一連の現象の最上流に位置するものであることが明らかとなった。 また、発生初期での中枢神経系組織の構築におけるKIF4の機能について探るため、in utero electroporationによる大脳皮質神経細胞へのKIF4 deletion mutantの過剰発現を行った。その結果、PARP活性に対し抑制作用を持つheadless KIF4を発現させた神経細胞ではアポトーシスが誘導されたのに対し、PARP結合領域を欠失したtailless KIF4を発現させた場合では神経細胞の生存に影響がみられないことが確認された。これらのことから、発生段階におけるマウスの神経組織内において、KIF4/PARP複合体は、神経細胞の発生運命を制御している可能性が示唆された。
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