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「外国人留学生の帰国後の実態と将来的役割についての研究」

研究課題

研究課題/領域番号 05041031
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分学術調査
研究機関東京大学

研究代表者

丸井 英二  東京大学, 留学生センター, 教授 (30111545)

研究分担者 JOHNSTON Wil  アメリカ, ウェスリアン大学, 助教授
李 誠國  韓国, 慶北医科大学, 教授
SOMーARCH Won  タイ, マヒドン大学, 助教授
YAP Sue Pin  マレーシア, ツンクアブドゥル大学, 主任講師
田口 喜雄  東北大学, 留学生センター, 教授 (70004885)
田畑 佳則  広島大学大学院, 国際開発協力研究科, 教授 (10155228)
関 道子  北海道大学, 留学生センター, 助教授 (60113578)
遠藤 誉  筑波大学, 留学生センター, 教授 (30092620)
米山 道男 (米山 道夫)  北海道大学, 留学生センター, 教授 (90006312)
大東 祥孝  京都大学, 留学生センター, 教授 (90169053)
WILLIAM Johnston  University of Wesrian, U.S.A.
SUNGKUK Lee  University of Kyongbuk, Republic of Korea
SOMARCH Wongkhonton  University of Mahidol, Thailand
山中 玲子  東京大学, 留学生センター, 助教授 (60240058)
研究期間 (年度) 1993 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
1995年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1994年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1993年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
キーワード外国人留学生 / 帰国留学生 / 卒業生名簿 / 留学生の役割 / 留学生指導 / 留学生政策
研究概要

本研究は留学生にかかわる問題のなかで、長期的な波及効果としての留学生の帰国後に焦点をあてて行われた。その背景として、「留学生10万人政策」に由来する近年の留学生数の著しい増加がある。
もちろん、現在わが国に滞在する留学生についての各種支援が必要とされていることは言うまでもない。しかし、こうした現状の延長上にある今後の問題点を考慮すると、帰国後の留学生の生活について研究を行っておくことが必要な時期となっている。その場合、帰国してからの国内的、国際的役割を継続的に把握していくことが必要である。留学生の帰国後に描くことのできる明るい展望がなければ、国内における留学生指導も実効性をもつことがなく、留学生も日本への期待をもつことができなくなり、将来的にわが国への留学そのものを希望しなくなるであろう。今後の健全な留学生政策のためにも帰国後の留学生についての研究が必要とされてきている。
本研究では国立大学の留学生センターの留学生指導担当教官が中心となり、留学生の帰国後の社会的活動の動向の量的、質的に把握するための調査を行った。わが国への留学の意義を現地の視点でとらえなおし、さらに今後のわが国との関係をいかに維持していくかについて現時点で研究した。対象国はタイ、マレーシア、インドネシア、韓国であったが、初年度のみ台湾を加えた。
研究の実施過程は1)現地での調査研究、2)国内での修了留学生の名簿作成のためのデータベース構築、3)研究ワークショップの開催とに分けることができる。
初年度は主として現地での調査研究に焦点を絞った。研究分担者6名が共同研究者のいる対象国における実状を把握するために、アジア地域を中心に担当国を複数ずつ訪問し予備的調査を行った。現地では研究協力者との個別会議を開催し、必要に応じて帰国留学生との面接を行い、現状把握を行った。こうした一連のプロセスにより日本側研究者の現地事情に関する認識を極めて高いものとなった。
また、現在では過去に多くの留学生が卒業あるいは修了しているにもかかわらず、なお多くの卒業生の現状が大学で把握できていないことが判明してきた。そのために第2年度には、国内での作業として卒業・修了留学生のデータベース構築のための研究会を開催した。個々の大学の事情に応じて若干の差はあるものの、共通のデータ形式を統一し、入力作業を開始した。
すでにいくつかの国では帰国留学生会が設立されているが、そのメンバーは帰国したのちに自らの日本留学を是認し評価している人々が中心となって形成されている。こうした組織に日本留学に批判的な人々が加わっている可能性は小さい。したがって、本来的な母集団としての日本の卒業・修了留学生から出発して追跡することが評価のためのもっとも公平な方法である。現在のところ、データベースの構築は留学生センターの設置されている国立大学の一部から開始されているに過ぎないが、今後はその範囲を拡大していくことにより、留学生が大学から離れた後の動向を把握することが可能となる。
今回の3年間の研究では主として帰国後の留学生を対象としたが、われわれのこうしたデータベースを利用することによって、母国に帰国しない人々についても追跡していくことができるという大きな意義が生まれることになる。
さらに、第3年度である平成7年9月には、タイのマヒドン大学においてタイ、マレーシア、韓国からかつての日本留学生で現在は本国で活躍している人々を招待し、日本側研究者と合同でのセミナーを開催した。ここでは過去の留学生が日本でどのような経験をしたか、現在何をしているか、現在の日本との関係、さらに現地から日本をどのように見ているかなどについて一日半にわたって討議を続けることができた。
3年間の研究期間に参加した留学生センターの日本側研究者ならびに現地の分担研究者にとっては相互理解の基盤を確立し、その上で帰国留学生に関する研究を行うことができたという点で充実した期間であった。また、タイ、マレーシア、インドネシア、韓国で研究協力者として多くの帰国留学生が参加することができた点も高く評価したい。
本研究は単に限定された学術的研究にとどまらず、留学生を媒介とした共同研究の萌芽を各研究者レベルで作り出してきた。今後、この留学生問題に関する分野での多くの研究者によるさらなる研究に期待したい。

報告書

(3件)
  • 1995 研究成果報告書概要
  • 1994 実績報告書
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 丸井英二: "留学生指導の理念と機能:サービス、教育、研究" 東京大学留学生センター紀要第4号. 4. 1-16 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 大東祥孝: "京都大学における帰国留学生のデータベース化について" 留学交流. 8(1). 14-15 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] MARUI Eiji: "Concept and Function of International Student Supernising : Service, Education, and Research" Bulletin of International Center, the University of Tokyo. 4. 1-16 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] OHIGASHI Yoshitaka: "On the Ryugaku-sei Almni Data-Base of kyoto University" Ryugaku kouryu. 8 (1). 14-15 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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