研究課題/領域番号 |
05041081
|
研究種目 |
国際学術研究
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
邑田 仁 東京大学, 理学部, 講師 (90134452)
|
研究分担者 |
胡 運乾 中国科学院, 昆明植物研究所, 助教授
成 暁 中国科学院, 昆明植物研究所, 助理研究員
武 素功 中国科学院, 昆明植物研究所, 教授
河原 孝行 農水省, 森林総合研究所, 技官研究職 (90221902)
永益 英敏 京都大学, 総合人間学部, 助手 (90218024)
菅原 敬 信州大学, 教養部, 助教授 (10226425)
村上 哲明 東京大学, 理学部, 助手 (60192770)
加藤 雅啓 東京大学, 理学部, 助教授 (20093221)
岩槻 邦男 東京大学, 理学部, 教授 (10025348)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
19,500千円 (直接経費: 19,500千円)
1995年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1994年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1993年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
|
キーワード | 植物相 / 植物地理 / 中国 / 云南省 / 分子系統 / 分類 / 日華区系 / 植物地理学 / 雲南省 / 保山地区 / 文山地区 / 分子系統学 |
研究概要 |
本研究は日華植物区系の植物群、特に照葉樹林の構成要素について、その中心地域である中国南部で現地調査を行い、主に形態情報の比較に基づいた種レベルの分類の再検討、および系統分類上問題のある群についての分子系統学的解析を通じて、日華植物区系における中国、日本の特徴と関連を示すことを目的としている。今年度は1994年7-9月に邑田・岩槻・菅原・永益・河原と武・成の7名で云南省南部の主に緑春・麻栗坡地区において現地調査を行い、帰国後の分類学的検討のため標本資料を採集した。また生材料を採取して昆明植物研究所に持ち帰り、Asplenium(チャセンシダ科)、Arisaema,Typhonium(サトイモ科)、Eurya(ツバキ科)、Symplocos(ハイノキ科)、Asarum(ウマノスズクサ科)などについて胡と共にDNAの抽出を行った。このDNAを日本に持ち帰り、東京大学理学部付属植物園においてPCRでrbcLなどの遺伝子を増幅した後その塩基配列決定を行っている。塩基配列が明らかになったグループのデーターをコンピューターを用いて解析し、系統樹を作成して、日華区系の植物について考察を行った。この結果、サトイモ科については中国産のHapalineと南米産のUrearum、中国・熱帯アジアのCryptocoryneと南米産のSpathicarpaやTaccarumがそれぞれ単系統となるなど、様々な群に地球レベルの大分化が起こっていることが明らかとなった。またAspleniumではホウビシダ群について、ヤクシマホウビシダ類似の種類が大陸まで広く分布していること、シマオオタニワタリは世界に広く分布していると考えられてきたが、じつは遺伝的にかなり分化した複数の種からなっていることなどが明らかとなった。その他の群についても解析を実施中である。1994年9-10月には邑田がパリ自然誌博物館植物標本室で標本調査を行い、インドシナ産植物と、採集資料を含む中国産植物との比較検討を行った。
|