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コラート高原における人間・環境・作物複合の総観的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05041096
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分学術調査
研究機関京都大学

研究代表者

福井 捷朗  京都大学, 東南アジア研究センター, 教授 (10027584)

研究分担者 KONCHAN Somk  コンケン大学, 農学部, 助手
NARTSUPHA Ch  チュラロンコン大学, 経済学部, 教授
PANICHASAKPA スパマート  カセサート大学, 農学部, 准教授
舟橋 和夫  京都女子大学, 家政学部, 助教授 (80081173)
THILAMONGKOR ナロン  チュラロンコン大学, 理学部, 教授
永田 好克  京都大学, 東南アジア研究センター, 助手 (70208023)
竹田 晋也  京都大学, 農学部, 講師 (90212026)
小泉 順子  東京外国語大学, 外国語学部, 講師 (70234672)
河野 泰之  京都大学, 東南アジア研究センター, 助手 (80183804)
池本 幸生  京都大学, 東南アジア研究センター, 助教授 (20222911)
林 行夫  京都大学, 東南アジア研究センター, 助教授 (60208634)
縄田 栄治  京都大学, 農学部, 助教授 (30144348)
宮川 修一  岐阜大学, 農学部, 助教授 (60115425)
桜井 由躬雄  東京大学, 文学部, 教授 (80115849)
久馬 一剛  京都大学, 農学部, 教授 (80027581)
NARTSUPHA Chatthip  Faculty of Economics, Chularongkorn University
PANICHASAKPATANA Supamar  Faculty of Agriculture, Kasetsart University
SUPAMARD Pan  カセサート大学, 農学部, 准教授
SOMKIAT Konc  コンケン大学, 農学部, 助手
NARONG Thila  チュラロンコン大学, 理学部, 教授
CHATTHIP Nar  チュラロンコン大学, 経済学部, 教授
原 洋之介  東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (60012986)
研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
1994年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1993年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
キーワードタイ国 / 農業 / 地域区分 / 居住史 / 地域研究 / 人口 / 土地利用 / 農村工業
研究概要

1.アジアのNICS(新興工業国)における近年の工業化過程で、集約化と耕地拡大の拮抗、取り残された辺境と所得較差の拡大、人工流出と農村の疲弊など、農業・農村問題がもっとも先鋭化している地域の一つと考えられるタイ国・コラート高原を対象として、人間・環境・作物複合の変容過程を臨地調査に基づいて検討し、東南アジア農村・農業の長期的展望の呈示を目指した。
2.福井、久馬、宮川、河野、間藤(研究協力者)、服部(研究協力者)、ナロン、パイブーン(研究協力者)、ソムキアットは、地球資源衛生写真と現地踏査によって、地形、水文、稲作、その他の土地利用等の面から、コラート高原全体を大きく4つに地域区分し、人間・環境・作物複合における諸関係の地域内差異を形成する基礎構造を明らかにした。
3.縄田、柳沢(研究協力者)、スパマートは、1年生畑作物栽培の持続可能性を、研究代表者である福井による1980年代初頭の調査地を対象として追跡調査し、表土の流亡に加えて、土壌水分環境が持続的畑作の鍵を握ることを明らかにした。
4.間藤は、天水田水稲作における養分収支を現地圃場において測定し、リンが従前言われていたのとは異なり、稲作期にリーチングによって流亡している可能性があること、また 養分収支は非稲作期を含めて分析する必要があることを明らかにした。
5.宮川、ソムキアット、河野は、天水田水稲作の品種や栽培技術の変容過程を臨地調査によって追跡し、水文環境、労働力の過不足、交通立地の地域内差異が、直播の普及に典型的にみられる近年の栽培技術の多様化をもたらしていることを明らかにし、社会経済条件の変化にしたがって農民が円滑に栽培技術を適応させうる基礎的な構造を検討した。
6.竹田、河野は、村落共有地の変遷過程を臨地踏査、口碑資料、政府機関資料に基づいて調査し、農業と林業の相互関係や林地の拡大・縮小のダイナミズムが農村労働力の過不足を反映していることを明らかにし、その過程における地域住民の役割の再評価を試みている。
7.永田は、タイ政府が1980年代半ばから収集を開始した村落データベースを整理した上で、他の政府機関から収集した資料により検証し、さらにコラート高原全域のデータを地図化した。この資料から、農家経済の諸要素に基づく集落の類型化と地域区分の対応を分析中である。
8.舟橋、桜井、林は、集落成立、人工移動、耕地拡大などの集落の社会的形成と経済的発展に関する口碑資料を収集し、村落史からみた集落の類型と地域区分の対応を分析するとともに、近年の経済発展に伴う農村の変容が新たな農村間差異を生み出しつつあるかどうかを検証している。
9.小泉、チャティップは、19世紀東北タイの農村社会経済的状況に関する文献資料を、バンコクの国立古文書館ならびに国立図書館にて収集するとともに、関連する口碑資料を臨地で収集し、従前言われていたよりも早くからコラート高原へ市場経済が浸透していたことを明らかにした。
10.池本は、ヤソトン県シ-ターン村を中心とする三角枕の製造を対象として、農村工業の発展と村落間分業を分析し、農村工業が歴史的に形成されたネットワークを資本や情報の拡散過程において巧みに活用して成り立っていることを明らかにし、東南アジアにおける経済発展の基礎構造に関する分析を進めている。
11.以上に述べた個別的な研究成果の総括は今後に残された大きな課題ではあるが、そこでは、近年の農村・農業の変容の歴史的基礎構造、工業化による都市の繁栄と農村の経済発展や農業の技術変化の関係、経済的な条件の変動を前提とした自然環境の保全などが主たる論点となろう。

報告書

(2件)
  • 1994 研究成果報告書概要
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (14件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (14件)

  • [文献書誌] 柳沢 雅之: "畑作における営農体系の変化" 東南アジア研究. 33(4). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 間藤 徹: "東北タイ水田稲作における化学肥料のステ-タス" 東南アジア研究. 33(4). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 竹田 晋也: "東北タイの残された森と地域住民による森林管理" 東南アジア研究. 33(4). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 宮川 修一: "ドンデーン村とナ-ホム村の稲作の比較" 東南アジア研究. 33(4). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 永田 好克: "村落データベースからみた東北タイの地域像" 東南アジア研究. 33(4). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 池本 幸生: "農村工業における村落間分業の形成" 東南アジア研究. 33(4). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yanagisawa, Masayuki: "Changes in farming systems of upland" Southeast Asian Studies. 33 (4). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Matoh, Toru: "Status of chemical fertilizer of rainfed rice cultivation in Northeast Thailand" Southeast Asian Studies. 33 (4). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Takeda, Shiya: "Remaining forests and forest land management by local communities in Northeast Thailand" Southeast Asian Studies. 33 (4). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Miyagawa, Shuichi: "Comparison of rainfed rice cultivation technology between Don Daeng and Na Hom villages" Southeast Asian Studies. 33 (4). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Nagata, Yoshikatsu: "Land classification in Northeast Thailand : A village data base approach" Southeast Asian Studies. 33 (4). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ikemoto, yukio: "Role of village network in village industry development" Southeast Asian Studies. 33 (4). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 宮川 修一: "東北タイの天水田稲作における収量性の地域的相違とその影響" 日本作物学会紀事. 62(別2). 19-20 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 宮川 修一・中田 義昭: "東北タイの天水田地帯における伝統的稲作技術の類型と分布" 熱帯農業. 37(別2). (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2017-10-06  

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