研究課題/領域番号 |
05044026
|
研究種目 |
国際学術研究
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
佐野 守 愛知学院大学, 経営学部, 教授 (00064775)
|
研究分担者 |
KIM Jay オハイオ州立大学, 経営学部, 教授
GALLAGHER Da ジェムズマディスン大学, 経営学部, 教授
GRAEN George シンシナティ大学, 経営学部, 教授
千野 直仁 愛知学院大学, 文学部, 教授 (70064897)
松原 敏浩 愛知学院大学, 経営学部, 教授 (10075856)
若林 満 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (40126917)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
1995年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1994年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1993年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
|
キーワード | 環境変化 / 企業のあり方 / 経営の考え方・仕組み・仕方 / エクセレント企業の条件 / 仮説的概念的モデル / 経営理念 / 組織風土・組織文化 / 経営の知と実践 / 行動基準 / 表層的変化 / 構造的変化 |
研究概要 |
歴史的転換期といわれる今日、企業経営における既成のコンセプトあるいは行動パターンがそのまま今後も通用するとは考えられない。新しい事態に即応してそれらを見直し、修正あるいは創出していく必要がある。そのためには、表層的変化のみでなく、構造的変化を見きわめなければならない。新しい事態とその動向に即応する企業のあり方、経営の考え方、仕組み、仕方を問い直しそれを介して根幹から自己革新し、新しいパラダイムを創出する必要がある。そして、世界の安定と共栄に貢献し、また、豊かさ、ゆとり、生きがいのある人間・社会生活を実現できる長期的・総合的視野で最適な活力ある発展基盤を醸成し、その持続的発展を可能にする必要がある。既成のパラダイム、コンセプトによる変革への対応、消極的、受動的対応でなく、新しいパラダイム、コンセプトによる変革への働きかけ、環境の創造、組み替えを含む積極的、能動的問題解決としての経営行動が要請されるであろう。このような視座で平成5年度研究、平成6年度研究、および平成7年度研究を次の如く進めた。 1 経営理念と組織風土・組織文化およびその具体的関連に関する理論的研究 (1)研究課題に関する文献、研究資料、情報の収集、およびこれらについての総合的、理論的検討。 (2)環境変化に関する文献、研究資料、情報の収集、およびこれらについての総合的、理論的検討。 (3)上記(1)、(2)に基づいて、(a)企業のあり方、行動基準、(b)経営の考え方、仕組み、仕方、(c)エクセレント企業の条件と課題、について共に新しい視点とアプローチによる仮説的概念的モデルを構成。 2 経営理念と組織風土・組織文化およびその具体的関連に関する実証的研究 (1)上記1(3)に基づく調査目的、調査項目による調査用紙を用いて、日米の経営者、管理者および研究者に、質問紙法、面接法による調査研究を実施。 (2)上記(1)の結果の総合的検討。 (3)上記(1)の調査用紙による日米企業(調査実施に関する公約事項として社名などを公表せず)の経営者、管理者、監督者を対象とする調査研究を実施。 (4)上記(3)の調査結果の総合的検討。 3 以上限られた研究過程であるが、それらから次のことが考察できる。 (1)環境の変化と企業のあり方について 環境の変化への適合的、効果的対応として多元的対応の傾向が強くみられる。これは、経営行動を方向づける行動基準として適合的、効果的な経営理念についての知見を得る手がかりを示唆するものである。さらに、経営理念が経営行動を方向づける行動基準として、どのように機能しているかを解明する手がかりをも示唆するものである。 (2) 経営の考え方、仕組み、仕方について 既成のパラダイム、コンセプトを見直し、新しいパラダイム、コンセプトに基づく経営の知と実践の傾向が強くみられる。このことは、(a)経営行動において醸成されると考えられる組織風土・組織文化の醸成プロセスについての知見、(b)望ましい組織風土・組織文化についての知見、(c)組織風土・組織文化と経営実践の具体的関連についての知見、を得る手がかりを示唆するものである。 (3) 研究方法について 環境変化、経営行動は不可逆的であり、holisticに把握、考察する必要がある。本研究を介して新しい研究の知と方法を創出する手がかりを得ることが期待できる。 本研究課題の研究目的である新しい経営の知と実践を創出するためには、以上の手がかりを一層具体的にするため、今後も本研究を継続して行い、研究の進展を図る所存である。
|