研究課題/領域番号 |
05044047
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
丹羽 公雄 名古屋大学, 理学部, 教授 (60113445)
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研究分担者 |
SONG J.S. 慶尚大学, 教授
SMIRNITSKY V ITEP, 教授
TOLUNN P. アンカラ大学, 教授
BARONI G. ローマ大学, 教授
WINTER K. GERN研究所, 教授
渋谷 寛 東邦大学, 理学部, 助教授 (40170922)
原 俊雄 神戸大学, 理学部, 助教授 (50156486)
青木 茂樹 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (80211689)
奥沢 徹 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (60047397)
中村 光廣 名古屋大学, 理学部, 助手 (90183889)
星野 香 名古屋大学, 理学部, 助教授 (70022738)
丹生 潔 名古屋大学, 名誉教授 (50013363)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
1995年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1994年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1993年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | ニュートリノ振動 / ニュートリノ質量 / タウニュートリノ / ダ-クマタ- / エマルション / シンチレーションファイバー |
研究概要 |
特別推進研究費(1995年度で完了)を受けて行ったニュートリノ振動の解析は今がたけなわ、平成7年秋には物理学会で特別講演も行った。 この実験(通称CHORUSと呼ぶ)は名古屋大学を中心とする日本のグループとCERNを中心とするヨーロッパとの共同研究であり、CERNの大型加速器(SPS)の作り出すニュートリノビームを使う実験である。ニュートリノの照射は平成6年4月に始まり、平成7年10月に完了した。ニュートリノ照射がはじまると同時に解析が始まり、2ヶ月に一回の割合で解析にの為の合同会議を開いて推進している。平成7年2月と11月には名古屋大学を会場に行った。 この実験は大量のエマルションを使って、ニュートリノ反応を直接確認してニュートリノ振動の有無、ミューニュートリノからタウニュートリノへの振動を確認する点にあり、最大の困難はエマルションの解析にある。この実験のエマルションの解析は名古屋大学の全自動エマルション解析装置を使っておこなっている。ヨーロッパ側のカウンター解析で作ったデータにもとづき、エマルションでその反応を検出するという方法で行っている。その為、解析はヨーロッパ側の分析と名古屋大学での解析の結果を常に突き合わせる作業が欠かせない。E-mailを使った日常的なコミュニケーションはもちろんであるが、適宜人と人との直接討論が大切である。どの会議にも名古屋大学からは複数のメンバーが参加している。 昨年から始まった名古屋大学の全自動エマルション解析装置を駆使する解析は順調に進んでおり、第一次の解析として2500ヶのニュートリノ反応をサンプルにしてエマルションの解析を試みて15000ヶのニュートリノ反応をエマルションに見つける事に成功し、7700反応に付いて、その反応点をエマルションの中に確認し、タウニュートリノの反応か否かの分析を行った。この数は過去に行われたどんなニュートリノ実験よりも、反応を直接確認した統計として最大になった。タウニュートリノの反応と断定出来る反応はゼロであり、この結果は今までの最も高感度な類似実験(E531)と矛盾するものではない。 このように順調にエマルションの解析が進んでいるのは、全自動エマルション解析装置の成功によっており、エマルションの見直し(解析に時間がかかるという弱点の克服)をせまる結果である。
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