研究課題/領域番号 |
05044082
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
村上 周三 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (40013180)
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研究分担者 |
LESCHZINER M UMIST, Professor
LAUNDER B.E. UMIST, Professor
平岡 久司 京都大学, 工学部, 助手 (80115922)
内海 康雄 宮城高等専門学校, 助教授 (30168728)
山田 常圭 自治省, 消防庁・消防研究所・特殊火災研究室, 室長
赤林 伸一 新潟大学, 工学部, 助教授 (70192458)
大岡 龍三 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (90251470)
持田 灯 東京大学, 生産技術研究所, 講師 (00183658)
加藤 信介 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (00142240)
LAMDER B.E. UMIST, Professor
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1994年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1993年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 火災 / 密度変化 / 圧縮性 / 高浮力流れ / 煙流動 / 数値 / LDV / 数値解析 |
研究概要 |
本研究は火災時の煙流動等、流体の密度変化が大きい高浮力乱流の予測手法を開発することを目的としている。平成五年度は、2次元レーザー流速計(LDV)による圧縮性高浮力乱流の変動風速計測法の開発、並びに変動風速と変動温度の相関計測法の開発を行なった。また上記LDV計測法を用いて開放系(垂直及び水平加熱平板上)のサーマルプリュームの変動風速並びに変動温度の計測を行なった。更にHumphreyらによる既存の圧縮性高浮力乱流の数学モデルの吟味を行ない、これを用いて開放系流れ場の数値シミュレーションを実行した。このシミュレーションは、共同研究者であるLeschziher氏の協力のもとに行なわれた。またこのシミュレーション結果と上記実験結果を比較することにより、モデルの精度の検討を行ない、密度変化の影響を考慮したより高精度な乱流モデルの開発を行った。この乱流モデルの開発は、共同研究者であるLaunder氏の助言に負うところが大きい。平成六年度は、前年度に開発された計測システムを応用し、3次元閉鎖空間(実在居室モデル)における火災時を想定した模型実験を行ない、圧縮性高浮力流れ場を対象に、平均風速、平均温度の他、レイノルズストレス、乱流ヒートフラックス等の各種乱流統計量を高精度かつ詳細に測定した。このような圧縮性高浮力流れ場における乱れ性状を詳細に測定した例はかつてなく、本実験データは、圧縮性高浮力乱流の数学モデルを検討するための貴重なデータとなった。また前年度に開発された圧縮性高浮力乱流の乱流モデルを用いて、実験と同じ火災時の実在居室モデルを対象に数値シミュレーションを行なった。本シミュレーションにおいて、Humphreyのモデルに基づく圧縮性高浮力乱流モデルならびにその改良版の精度は十分に確認された。ここでHumphrey起源のモデルは、レイノルズ平均型モデルに基づくものであるが、更に詳細な解析、火災煙流動の時間的変動を解析するために、サブグリッド平均に基づいた乱流モデル(LES:Large Fddy Simulation)を用いた圧縮性高浮力流れ場の解析手法の開発を行なった。この開発は、サブグリッド平均モデルに精通した、米国Vermont大学のSquires氏の協力のもとに行なわれた。特に、圧縮性高浮力乱流におけるサブグリッド渦粘性係数ならびにサブグリッド乱流プラントル数を動的に同定する手法について研究・討議が行なわれた。また火災時における放射による熱移動の影響や大きな温度勾配のための温度成層による上下方向の乱流フラックスの影響等を考慮したより実現象に近い形でのシミュレーションを行ない、火災時の煙流動予測手法を確立した。
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