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大都市域における強震動予測と地震危険度評価に関する日中共同研究

研究課題

研究課題/領域番号 05044093
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分共同研究
研究機関京都大学

研究代表者

土岐 憲三  京都大学, 工学部, 教授 (10027229)

研究分担者 岩井 哲  京都大学, 防災研究所, 助手 (60184850)
北原 昭男  京都大学, 防災研究所, 助手 (00195273)
赤松 純平  京都大学, 防災研究所, 助教授 (10027279)
亀田 弘行  京都大学, 防災研究所, 教授 (80025949)
藤原 悌三  京都大学, 防災研究所, 教授 (10026031)
澤田 純男  京都大学, 防災研究所, 助手 (70187293)
佐藤 忠信  京都大学, 防災研究所, 助教授 (00027294)
岩田 知孝  京都大学, 防災研究所, 助手 (80211762)
松波 孝治  京都大学, 防災研究所, 助教授 (70027291)
入倉 孝次郎  京都大学, 防災研究所, 教授 (10027253)
平原 和朗  京都大学, 防災研究所, 助教授 (40165197)
安藤 雅孝  京都大学, 防災研究所, 教授 (80027292)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1993年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
キーワード地震災害 / 強震観測 / 強震動予測 / 地震危険度評価 / 歴史地震 / 活断層 / 地盤 / 地震動
研究概要

本研究は、大都市域の地震災害軽減法を確立するため、人口稠密な大都市を抱える日本と中国の研究者が、特に次の2点を調査研究目的として共同で研究を行い、両国の都市地震防災技術の向上に顕著な貢献を行おうとして実施された。(1)1976年に発生し、今世紀最大の被害をもたらした唐山地震の震源域である唐山市とその周辺地域をフィールドとして、同地域に日中共同で構築された広帯域強震動観測網のデータ及び地質及び地盤調査等による資料に基ずき強震動予測及び地震危険度評価に関する信頼度の高い手法を開発すると共に、唐山地震に代表される被害地震の豊富な資料によって予測結果の検証を行う。また華北地域の地震動データの連続収録データにより、同地域における広域応力場の研究、特に応力場の伝播メカニズムを解明し、地震活動予測及び将来の地震被害予測を検討する。(2)わが国の多くの大都市に共通の河口沖積平野に位置する上海市を中心として、長周期微動によるマイクロゾーニング技法の検証と建物及びライフライン系などの都市施設の地震危険度評価法の開発を行う。本研究により得られた成果は次の通りである。
唐山地域においては、北東-南西方向に走る数本の活断層があり、これまでの地震データによればその断層に沿って定常的な地震活動がある。さらに、2〜3年に1度はマグニチュード5程度の地震の発生が期待できる。これらのデータを使うことにより震源の物理的性質及び地震波の伝播経路特性等の基礎的研究を推進することができ、さらに精度の高い強震動予測手法の開発が期待できる。観測網地域の表層地質構造の調査の結果、堆積層厚は深い所で60m、浅い所では10〜20mと意外に薄く、ほぼ北から南にかけて深くなっていることがわかった。強震動予測手法としての経験的グリーン関数法を震源の物理、例えばフラクタル混合の断層モデルを考慮した手法に発展させ、予測精度を向上させた。これを用いて1976年唐山地震を再現し被害分布と比較したところ、両者の間に良い相関があることが見い出された。
火山活動や地震発生を支配する広域応力場は、プレートを動かす原動力とプレート間相互作用に支配される。従って火山や地震活動の予測には、広域応力場の研究が不可欠である。このような点から海洋プレートの沈み込みに従い、大陸内部には応力が伝播することが期待される。大規模数値実験を通して、日本列島-中国大陸の火山・地震の発生が、応力の伝播を通し強い関連を持つことが明らかにされ、今後の島弧力学研究へ応用する道を切り拓いた。ただし、この研究の中で明らかにできなかった点は、地震活動を引き起こす応力場の伝播のメカニズムである。地震活動が広い地域で連動し、活動することはよく知られているが、この現象を数値シュミレーションを通じ再現することはできない。今後この問題を解決するために、さらに華北地域での連続収録データの解析を通し、地震活動の空間・時間的移り変わりを明らかにし、地殻応力の播メカニズムを解明していく。
楊子江流域の上海平野における脈動観測データに基ずいた軟弱地盤の地盤震動特性の調査と中国の建築構造物群に適した地震危険度評価法について研究された。上海平野において脈動を利用した地盤活動特性の観測調査が180Km上の20の地点で実施され、地震活動及び地盤震動特性に基ずき地震危険度が評価された。また上海地域の特定の地盤特性を把握すると共に煉瓦壁の実験資料を参照して、煉瓦住宅の復元力特性のモデル化を行い、表層地盤と建物の地震応答堆定が行われた。今後地質の異なる北京・唐山など大都市域における種々の建物の種別に対する地震被害堆定を基に、都市総体としての危険度解析を行い、従来から研究を進めてきた日本の大都市の場合と比較しつつ、被害推定手法の確立を図ると共に唐山地震被害による検証を行い、耐震都市計画を策定する。
上記の研究成果の検討と今後の研究方針を討議するために、「大都市域における強震動予測と地震危険度評価」に関する日中共同のワークショップが平成6年3月7日に京都市で開催され、10編もの論文が発表され、活発な討論が行われた。

報告書

(1件)
  • 1993 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 入倉孝次郎・袁一凡: "フラクタル混合断層モデルを考慮した経験的グリーン関数法" 地震. (予定).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 藤原悌三・北原昭男: "上海市域における組積造構物の地震応答に関する研究" 建築学会誌. (予定).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 松波孝治・周雍年: "唐山地域における広帯域強震動観測網" 地震. (予定).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 赤松純平・亀田弘行: "上海市域におけるマイクロゾーニングのための脈動観測" 地震. (予定).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 亀田弘行: "システム間相互連関に注目した都市ライフライン系の地震リスク評価法" 土木学会誌. (予定).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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