研究課題/領域番号 |
05045006
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 大学協力 |
研究機関 | 福岡教育大学 |
研究代表者 |
田中 敏明 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (50036935)
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研究分担者 |
李 霊 遼寧師範大学, 教育系, 講師
楊 民 遼寧師範大学, 教育系, 助教授
楊 麗珠 遼寧師範大学, 教育系, 助教授
李 永連 遼寧師範大学, 教育科学研究所, 教授
魏 華忠 遼寧師範大学, 教育系, 教授
朱 誠如 遼寧師範大学, 学長
納富 恵子 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (60228301)
木舩 憲行 (木舩 憲幸 / 木船 憲幸) 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (90034602)
秦 政春 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (20117047)
照屋 博行 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (30036941)
川向 秀武 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (90083211)
YANG Ming Liaonin Normal University
YANG Li zhu Liaonin Normal University
WEI Hua zhong Liaonin Normal University
LI En ren Liaonin Normal University
ZHU Cheng ru Liaonin Normal University
LI Ling Liaonin Normal University
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
1995年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1994年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1993年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 日本 / 中国 / 韓国 / 台湾 / 子どもの生活実態 / 育児方法 / 人間関係 / 問題行動 / 日本、中国、韓国 / 保護者の実態 / 幼児の実態 / 小学生の実態 / 中学生の実態 / アンケート調査 / 相関分析 / 少子化時代 / 子どもの生活 / 日中比較 |
研究概要 |
少子化、高齢化時代における日本と中国の幼児、小学生、中学生の、家庭、学校、地域の生活実態、価値観、問題行動および子どもを持つ親の育児についてその実態を明らかにし、少子化、高齢化時代への対応策をさぐるという目的のもとに、日本、中国、韓国、台湾の4ケ国、地域において実態調査(アンケート調査)を行い、その集計と分析、背景的要因についての検討、調査結果にもとづいた教育セミナーの開催等を行った。 (1)子どもを持つ親を対象とする調査 対象者〜日本、中国、韓国の4,5歳幼児または小学校5年生を持つ親。いずれも都市部と農村部を含む。 調査内容〜家族構成、生活習慣、遊び、勉強、お手伝い、問題行動、育児観、育児行動、子どもへの期待、育児不安、少子化、高齢化を意識したしつけ、老後の生活設計など合計設問数41。日本で1415部、中国で1701部、韓国で1838部を回収した。 (2)小学校5年生と中学校2年生を対象とする調査 対象者〜日本、中国、台湾の小学校5年生および中学校2年生。いずれも都市部と農村部を含む。 調査内容〜家族構成、学校生活(教師、友だちとの関係、教科に対する意識学校における問題行動)、非行、問題行動、受験、進路、将来の職業、家族関係、手伝い、高齢化時代の自己負担など。日本で1749部、中国で1643部、台湾で943部を回収した。 (3)主要な調査結果 回収した調査用紙は全て日本において集計、分析を行った。主な調査結果は次の通りである。 (1)幼児および小学校5年生を対象とする調査 ・起床、就寝、寝具のかたづけ等の基本的生活は中国がもっとも優れる。 ・家族とふれ合う時間は日本がかなり短く、とくに父親との接触時間が短い。 ・日本は友だちや兄弟との戸外でのかかわりが他の2国に比べて多い。 ・勉強時間は日本がかなり短い。 ・日本の子どもはかなり多様なお手伝いをしている。 ・中国の親は甘やかし、とくに物質的な甘やかしが目立つ。 ・中国、韓国では、地域を問わず高学歴志向、エリート的職業への志向が強いが、日本の場合は進学先、就職先ともにバラエティー豊かである。 ・中国、韓国の親は日本に比べて育児不安が強く、子どもの問題行動や神経症的症状、健康などに対して敏感に反応している。 日本(とくに農村部)と韓国の親は老後の生活と子どもに依存しないとする親の割合が非常に高い。 (2)小学校5年生と中学校2年生を対象とする調査 ・学校や教師への信頼感は、中国がもっとも強く日本がもっとも弱い。 ・とくに、教師に対する信頼感、期待感、親密感は中国でかなり高く、台湾がこれに続き、日本はかなりネガティブである。 ・進学意識や親の進路期待は台湾がもっとも高い。 ・非行、問題行動の発生状況は、中国、台湾、日本の順に多くなる。 ・親や老人に対する援助については、中国の子どもの意識が高く、日本の子どもの意識がネガティブである。 ・きょうだい構成やきょうだい数に対する不満感は、ひとりっ子がほとんどの中国で強くなく、「いとこ」も「きょうだい」の感覚で接している。 以上のような結果にもとづいて、日中両国の研究分担者が、多様な専門的側面から背景要因について検討を加えた。両国合同研究会は本年度だけで4回を重ねた。 研究成果をもとに、福岡市と大連市において、教育関係者、学生等を対象とする教育セミナーを開催した。 なお、詳細な研究報告書は現在印刷中である。
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