研究課題/領域番号 |
05151007
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
橋本 嘉幸 東北大学, 薬学部, 教授 (90072412)
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研究分担者 |
須田 貴司 大阪バイオサイエンス研, 研究員 (70250090)
仙道 富士郎 山形大学, 医, 教授 (80091833)
鍔田 武志 京都大学, 医, 助手 (80197756)
畠中 寛 大阪大学, 蛋白研, 教授 (60208519)
口野 嘉幸 国立がんセンター, 部長 (60124418)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
18,700千円 (直接経費: 18,700千円)
1993年度: 18,700千円 (直接経費: 18,700千円)
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キーワード | アポトーシス / Fasリガンド / s-Myc / bcl-2 / 脳・神経細胞 / クリオーマ / 好中球 / 虚血 |
研究概要 |
放射線、化学療法剤並びにキラー細胞などの宿主免疫因子によるがん細胞死におけるアポトーシスの細胞内分子機構並びにその制御遺伝子を明かにすることを目的とし、正常の神経細胞及びリンパ球、好中球などにおけるアポトーシスの機構の解明も加えて、アポトーシスの本態とがん細胞におけるアポトーシスの特徴を捉えるための研究を遂行し、以下の成果を得た。 1)アポトーシス制御遺伝子とその役割:a)s-Mycによるアポトーシスが誘導機構が解明し、s-myc遺伝子を利用した脳腫瘍の治療法を開発した。b)アポトーシス誘導を支配する細胞表面蛋白、Fasに対応するリガンドを発見し、その遺伝子構造を明かにした。c)アポトーシス抑制遺伝子として知られているbcl-2のBリンパ球アポトーシス抑制機構並びにマウスでの自己抗原による腹腔B細胞のアポトーシス抑制を明らかにした。 2)マウス悪性Tリンパ腫のアポトーシスの機構とその支配分子を明かにした。 3)ヒト好中球のアポトーシスはTNF-αによって促進され、逆にインターフエロンγ、GM-CSFによって抑制されること、また生体内の好中球ではその起源によりこれらのサイトカインに対するアポトーシス感受性が異なることを明かにした。 4)脳・神経系細胞のアポトーシス誘導:酸素によって誘導されるニューロン死が細胞内に備わる自殺メカニズムを介したアポトーシスであり、ニューロン内に存在する自殺カスケードを活性化することによって誘導されるものであること、また虚血により脳の一定領域の海馬細胞にアポトーシスが誘導されることが明かにされた。 5)各種キラー細胞による標的細胞のアポトーシスを調節する薬剤の作用について検討された。
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