研究課題/領域番号 |
05151010
|
研究種目 |
がん特別研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
三輪 正直 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (20012750)
|
研究分担者 |
谷口 武利 高知医科大学, 医学部, 助教授 (90127944)
益谷 美都子 国立がんセンター研究所, 生化学, 研究員 (60238904)
長尾 美奈子 国立がんセンター研究所, 発がん研究部, 部長 (40100151)
上田 國寛 京都大学, 医学部, 助教授 (00027070)
石井 俊輔 理化学研究所, 分子遺伝学, 主任研究員 (00124785)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
1993年度: 15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
|
キーワード | ポリADP-リボシル化 / 脱リン酸化 / c-myb / ロイシンジッパー |
研究概要 |
本年度の成果は、以下の通りである。 (1)c-mybプロトオンコジーン産物(c-Myb)は、特異DNA配列に結合する転写活性化因子である。c-Mybの中央部に存在するロイシンジッパー構造を破壊すると、c-Mybの転写活性化能、細胞がん化能が上昇する。このロイシンジッパー部位に結合するインヒビタータンパク質をクローニングすることに成功した。Lassin(leucine zipper associated inhibitor)と名付けたこの68kDのタンパク質は、3つのロイシンジッパー構造を持ち、LassinがMybに結合するとMybのDNA結合が阻害されることを明らかにした。 (2)ポリADP-リボシル化酵素に、タンパク質間の相互作用を行うロイシンジッパー構造が存在することを見出した。更に、ショウジョウバエにおいてロイシンジッパー部分が欠損するcDNAをクローニングした。このcDNAを大腸菌で発現・精製して得られたタンパク質は、酵素活性を示さず、他のタンパク質との相互作用の変化が本酵素タンパク質の機能を大きく変化させる事を明らかにした。 (3)オカダ酸は、脱リン酸化酵素(プロテインホスファターゼ)の強力な阻害剤である。rafまたはretを導入したNIH3T3細胞を1〜3週間オカダ酸存在下で培養することにより、導入した遺伝子が脱落することを見出した。また、オカダ酸は、CHO細胞において姉妹染色体交換を誘導すること、ジフテリア毒素耐性を誘発することを見出した。また、オカダ酸耐性細胞ではプロテインホスファターゼ2Aのコドン269にTGT(Cys)→GGT(Gly)への変異があることを明らかにした。
|