研究課題/領域番号 |
05151021
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
瀬戸 治男 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (10013335)
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研究分担者 |
内藤 幹彦 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (00198011)
吉田 稔 東京大学, 農学部, 助手 (80191617)
長田 裕之 理化学研究所, 主任研究員 (80160836)
永井 和夫 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (00011974)
岩崎 成夫 東京大学, 分子細胞生物研究所, 教授 (00013326)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
1993年度: 15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
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キーワード | quinolidomicin / ustiloxin / malolactomycin / trapoxin / ヒストン脱アセチル化阻害剤 / 抗がん物質 / resorcinin |
研究概要 |
本年度の各班員の成果は以下個別に列挙するとおりである。 1。P388白血病細胞に対して有効な抗癌物質として、放線菌の培養液からquinolidomicinを単離し、これが側鎖にキノン環を有するユニークな60員環マクロライドであることを決定した。また細胞増殖機構解明のツールとなることを目指し、NIH3T3細胞の増殖を促進する低分子性の化合物を探索した結果、exfoliazon、lavanducyanin、resorcininn、misakimycinを単離し、その作用機作について若干の検討を行った。 2。稲こうじ病病原菌Ustilaginoidea virensの代謝産物として、ustiloxin C、D、Eを単離し、その構造を決定した。CおよびDは強力なチューブリン重合阻害活性を示した。 3。ヒト白血病細胞K-562、HL-60に対して殺細胞効果を示す新規40員環マクロライド系化合物malolactomycinを単離し、その構造を決定した。急性毒性は10mg/kg以下であった。 4。v-sis-トランスフォーム細胞の形態正常化誘導物質として知られていた環状テトラペプチドであるtrapoxinが、新しいタイプのヒストン脱アセチル化酵素阻害剤であることを明らかにした。本物質の側鎖に存在するエポキシ基が酵素と共有結合することが示唆された。 5。マクロファージの貪食能を利用した探索系により、piericidin、mycotrieninおよびgenisteinを単離同定した。また、細胞障害性T細胞の標的細胞の障害課程に作用する物質の探索系を構築し、抑制物質としてadriamycinを同定した。 6。ポドフィロトキシンおよびカンプトテシン等の類似化合物の合成を種々検討し、新規1,3-イミダゾリジン誘導体の合成とカンプトテシンとその誘導の全合成に成功した。
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