研究課題/領域番号 |
05151054
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
谷内 昭 札幌医科大学, 医学部, 学長 (50045324)
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研究分担者 |
及川 信三 サントリー, 生医研, 主任研究員
神奈木 玲児 愛知県がんセ, 研究所, 部長 (80161389)
上出 利光 北海道大学, 免疫科学研, 教授 (00160185)
名倉 宏 東北大学, 医学部, 教授 (90022821)
宮木 美和子 都臨床研, 室長 (20085624)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
1993年度: 10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
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キーワード | ICAM-1 / E-カドヘリン / セレクチンファミリー / CD23 / 硫酸化糖鎖 / CEA / チロシンホスファターゼ |
研究概要 |
谷内班員は、これまで抗ICAM-1モノクローナル抗体HA58および純化遊離ICAM-1が、in vitroでNK活性、CTL活性を抑制することから、抗ICAM-1モノクローナル抗体の免疫抑制剤としての臨床応用のために、マウス/ヒトキメラモノクローナル抗体を確立した。宮木班員は、E-カドヘリンの機能を明らかにするため、大腸癌培養細胞へE-カドヘリンcDNAを導入したところ、強い細胞同士の接着性を示し、さらに軟寒天内での増殖速度の低下とヌードマウス皮下での腫瘍の増殖速度の遅延が観察された。名倉班員は、血管内皮に発現する細胞接着分子E、P-セレクチン、ICAM-1に着目し、その分布を大腸癌組織で検索した。その結果、癌浸潤に対し宿主は一種の炎症反応を誘導している実体を明らかにした。上出班員は、CD23分子のレクチンドメインが実際に糖を結合しうることを明らかにした。神奈木班員は、硫酸化糖鎖S_<M3>を認識する抗体(49-D6,7-E10)を用いてヒト肝癌症例の糖脂質を検索したところ、正常肝にはこれらの硫酸化糖資質はほとんど認められないのに対し、S_<M3>のような単純な硫酸化糖脂質は肝癌にきわめて高頻度に発現していた(17例中15例、88%)。及川班員は、細胞接着阻害活性を有する抗CEAモノクローナル抗体を確立した。欠失抗原N-IIIを細胞表面に発現しているCHO細胞およびPI-PLCで可溶化したN-IIIを免疫原に用いてBalc/cマウスに免疫した。 日野田班員は、大腸癌細胞株DLD-1においてPTPG1 mRNAのサイズの異なる3つのバンドを検出したため、これらの塩基配列を決定した。その結果、最長のものは、酵素ドメイン全領域を含んでいたが、3つの点突然変異が見い出された。これらのうちの1つはK→Rへのアミノ酸変化を伴っていた。
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