研究課題/領域番号 |
05151057
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
高橋 俊雄 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (50079828)
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研究分担者 |
平野 隆 通産省工業技術院, 主任研究官
橋田 充 京都大学, 薬学部, 教授 (20135594)
金丸 龍之介 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (70152783)
前田 浩 熊本大学, 医学部, 教授 (90004613)
戸口 始 武田製薬, DDS研究所, 所長
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
1993年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
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キーワード | ドラッグデリバリーシステム / 血管新生阻害剤 / アンチセンス遺伝子 / 高分子化制癌剤 |
研究概要 |
1.ヒト型のキメラ抗体を開発し、その特性の解析とキメラ抗体と制癌剤(ネオカルチノスタチン、NCS)の複合体(chA7-NCS)の開発に成功した。本剤形の腫瘍集積性や大腸癌、胃癌、膵癌などで検討し、NCSの水溶液より優れた効果を持つことを明らかにした。 2.家兎移植腫瘍VX2に血管新生阻害剤TNP-470を含む3種の油性溶液を投与して、その抗腫瘍効果を検討したところ、ミグリオールに溶解したものが最も強い抗腫瘍効果を示した。 3.固形腫瘍に於ける高分子薬剤のEPR効果(enhanced permeability and retention effect)を利用するために、アンギオテンシン-II昇圧による高分子制癌剤スマンクスの腫瘍集積性向上について検討した。その結果、昇圧した場合スマンクスは非昇圧に比較して投与後6時間で3.4-5.7倍Walker256腫瘍に集積した。一方、骨髄や小腸などの正常組織ではむしろ昇圧によりスマンクス濃度が低下する傾向が認められた。 4.in vivoで癌遺伝子や癌抑制遺伝子、腫瘍血管新生因子に対するターゲティング療法を用いるために各種腫瘍細胞、特に大腸癌に於ける遺伝子変化を検索した。大腸癌培養細胞株5種に於けるK-ras,p53,c-myc,VEGFの4つの遺伝子の変異及び増幅を決定した。その結果3種のK-ras遺伝子の点突然変異と3種のp53遺伝子変異を認めた。又、2種にc-myc遺伝子の異常増幅を確認した。VEGFは大腸癌細胞株で高い発現が認められ、臨床材料でも正常組織より癌組織での増幅の多いことが確認された。 5.ラットWalker256癌肉腫の単離腫瘍還流実験系を用いて、マイトマイシンCの高分子化プロドラッグMMC-デキストランの腫瘍内投与後の薬剤動態を検討した。その結果、マイトマイシンC水溶液の場合には、マイトマイシンCは速やかに静脈系より流出し、MMC-デキストランの方が滞留性が良いことが分った。
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