研究課題/領域番号 |
05152009
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松居 靖久 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (40241575)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1993年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | c-Kit / Steel因子 / チロシンキナーゼ型レセプター / 始原生殖細胞 / 増殖因子 / トランスジェニックマウス / テラトーマ / セリン / スレオニンキナーゼ |
研究概要 |
がん原遺伝子でチロシンキナーゼ型レセプターをコードするc-Kitと、そのリガンドのS1因子が、発生過程で起こる始原生殖細胞の増殖停止とテラトーマの発症にどの様に関与するかを調べるために、これらを過剰発現するトランスジェニックマウスを作ることを試みた。そのために、生殖細胞で特異的に発現するoct-3遺伝子のプロモーターにc-kitのcDNAを、生殖細胞やそのまわりの細胞などで発現するEF-1α遺伝子のプロモーターにS1因子cDNAをつないだキメラ遺伝子を作り、それぞれ受精卵に導入してトランスジェニックマウスを得た。現在これらのトランスジェニックマウスの生殖巣組織の観察と、始原生殖細胞の培養を試みている。 また始原生殖細胞の増殖制御に関係する新しいチロシンキナーゼ型レセプター遺伝子のクローニングを試みた。EG細胞のmRNAを材料に、キナーゼの保存配列に対するプライマーを使ってRT-PCRを行い、EG細胞や生殖巣などで特異的に発現する4種類のキナーゼ遺伝子(GCK1、2、3、4)をクローニングした。このうちGCK1、2は新しいセリン/スレオニンキナーゼを、GCK3はPolo like kinaseをコードし、またGCK4はトリv-rykと相同性のあるタンパク質をコードする事がわかった。さらにGCK2はcDNAライブラリーから、ほぼ全長をコードする3.4KbのcDNAを得、その配列から非レセプター型のセリン/スレオニンキナーゼをコードすることが明らかになった。今後、これらの遺伝子産物と生殖細胞の増殖、分化やテラトーマの発症との関連を、トランスジェニックマウスと遺伝子ターゲッティング法により解析する予定である。
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