• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

RNA腫瘍ウイルスの増殖をトランスに抑制するエンベロ-プ蛋白質変異体の解析

研究課題

研究課題/領域番号 05152023
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

岩本 愛吉  東京大学, 医学部(医), 助教授 (10133076)

研究分担者 吉倉 廣  東京大学, 医学部(医), 教授 (60012754)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1993年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードmurine leukemia virus / dominant negative mutaut / envelope gene
研究概要

我々の教室で樹立されたフレンドウイルス変異株の1つは6960番目の塩基に点変異を持つため、Env蛋白質361番目のアミノ酸がシステインからアルギニンへと変異している。この変異Env蛋白質(FCr)は分子内および分子間S-S結合により多量体を形成し、粗面小胞体(ER)に蓄積する。DNAトランスフェクションによりモロニ-白血病ウイルス(Mo-MLV)が慢性感染したNIH3T 3細胞にFCrを導入すると、Mo-MLV Env蛋白質とFCrがヘテロ複合体を形成し、Mo-MLVのEnv蛋白質の大部分もERにトラップされる。その結果、培養上清中に産生されるMo-MLVの感染価が約百分の一に下がる。Mo-MLV Env蛋白質とFCrのヘテロ複合体形成はFCr-LCK融合タンパク質を用いたepitope taggingによっても証明できた。一方、FCrを発現させたNIH3T3細胞に後からMo-MLVを感染しようとしても、ほとんど感染させることができない。感染初期の複製中間体DNAの形成が認められないことから感染の初期過程の阻害であり、FCrがエコトロピックMLVレセプタ-とER内で結合し、レセプタ-をERに捕捉するためと考えられる。以上のようにFCrは1個の変異でウイルス増殖過程の2箇所を抑制する、我々の知る限り最初の、ドミナント・ネガティブ変異体である。FCrの作用はエコトロピックMLV特異的で、レトロウイルスベクタ-に組み込んだFCrとアンフォトロピックMLVパッケ-ジング細胞を用いてFCrを遺伝子に持つレトロウイルス粒子を作った。感染により培養細胞にFCrを強制発現させ、対照細胞集団に比べてMo-MLVに対する抵抗性を獲得させることができるようになった。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Matano,T.et al.: "trans-Dominant interference with virus infection at two different stages by a mutant envelope protein of Friend murine leukemia virus" Journal of Virology. 67. 2026-2033 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi