研究課題/領域番号 |
05152031
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 紘一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (80011948)
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研究分担者 |
反町 洋之 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (10211327)
石浦 章一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (10158743)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1993年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 転写因子 / カルパイン / カルパスタチン / プロテインキナーゼC |
研究概要 |
転写因子の代謝に及ぼすカルパインの効果を調べるため、カルパイン、特に核に発現するカルパインの性質の解析を行ない次の結果を得た。 1)種々の生体試料でカルパインのレベルを測定するため、RT-PCR法によるカルパインのmRNAの定量法を確立した。試料の量に限りが有ることが多いので、間接的ではあるが、カルパインのレベルをmRNA量で推定することにした。これまでに同定したμ、m、μ/mカルパインの大小サブユニット、p94及び、カルパスタチンに対し、特異的な1組のプライマーを設定、合成し、これを用いて行なうRT-PCRの細かい条件を検討して、最適条件を設定した。こうして確立した方法を用いてカルパインが実際に定量出来ることを証明した。 2)カルパインと細胞増殖の関係をより明確にする一つの方策として、カルパインのPKCに対する効果を検討した。これまで同定した10種類のPKC分子種はいずれもカルパインによって分解切断され、キナーゼドメインに相当する活性断片を生じた。この活性断片の生成の生理的意義についてはさら討を進めている。 3)骨格筋に特異的に発現し、細胞核に存在するカルパイン,p94の解析を行なった。p94はmRNA量は多いが、蛋白質としては殆ど検出されず、僅かに抗体染色で局在が確認出来る。種々のp94のcDNAコンストラクトを細胞で発現させる系を用いて検討した。p94に特異的に存在するIS2がp94の速い分解を規定し、この分解は自己分解であると同定した。p94は筋細胞の分化の最終段階出発現し、MyoDなどの転写因子のレベルを規定することにより細胞分化を制御すると考えられ、さらに詳細に検討している。
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