研究課題/領域番号 |
05152033
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西田 栄介 京都大学, ウィルス研究所, 教授 (60143369)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1993年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | ジグナル伝達 / 細胞増殖 / 細胞周期 / 癌遺伝子 / キナーゼカスケード / 発生 / MPF / 卵成熟 |
研究概要 |
MAPキナーゼキナーゼ(MAPKK)が細胞増殖因子の刺激で活性化する場合も卵成熟過程において活性化する場合にも、セリンとスレオニンのリン酸化が起こることを見い出し、MAPKKの直接の上流にセリン/スレオニンキナーゼ(MAPKK-キナーゼ=MAPKK-K)が存在することを明らかにした。種々の改変体MAPKKの作製を主な手段として、MAPKK分子上のMAPKK-Kの触媒する活性化セリンリン酸化部位とMAPキナーゼの触媒するスレオニンリン酸化部位を同定した。 Xenpous卵成熟過程及びEGFで刺激した哺乳類培養細胞を解析することから、複数のMAPKK-Kの存在を明らかにし、癌遺伝子産物Raf-1及びMosがMAPKK-Kとして働きうることを示した。また、幾つかのMAPKK-Kを新たに部分精製し、その性質を解析した。 MAPKKに対する中和抗体(Xenopus MAPKKを特異的に認識し、その活性を阻害する抗体)を作製することに成功し、それを用いてXenopus卵成熟過程においてMAPキナーゼの活性化が必須の役割を果たしていることを明らかにした。また、MAPKKが高等動物細胞において、MAPキナーゼの上流の因子としてin vivoで機能していることを初めて明らかにした。現在、MAPKK、MAPキナーゼ、Mos及びMPFの相互関係について、詳細な解析を行っている。MAPキナーゼカスケードとM期開始因子のマスター制御因子であるMPFとの関連を明らかにすることは、細胞増植及び細胞周期の制御機構の解明に重要な手がかりを与えるものと期待される。
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