研究課題/領域番号 |
05152038
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岩倉 洋一郎 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10089120)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | インターフェロン / トランスジェニックマウス / 標的遺伝子組換え |
研究概要 |
昨年度まではβ型インターフェロン(IFN)の遺伝子を導入したトランスジェニックマウスにおいてリンパ肉腫及び肝癌の発症頻度が有意に低くなることを見いだしてきたが、本年度は発癌抑制におけるIFNの役割を明確にするためにβ型及びγ型IFN遺伝子を破壊したマウスの作製を試みた。 1.標的遺伝子組換えベクターとして、ネオマイシン耐性遺伝子とチミジンキナーゼ遺伝子を用いたポジティブ-ネガティブ選択用のベクターと共に、IFN遺伝子の発現を生体内で追跡できるようにlacZ遺伝子を組み込んだベクターも作製した。 2.上述のベクターをE14もしくはA3-1のES細胞に導入し、PCRとサザンハイブリダイゼーション法により相同組換え体を検索した。β型IFNはE14細胞より3クローンが得られ、A3-1細胞からはPCR陽性のクローンが25個得られた。γ型IFNはA3-1細胞より3個のPCR陽性クローンを得ることができた。 3.まず親株のES細胞よりキメラマウスを作製し、生殖系列に入るかどうかを検定したところ、A3-1細胞は高い効率(5匹のキメラのうち3匹)でES細胞由来のマウスが得られることが確認できた。そこで、β型及びγ型IFN遺伝子を破壊したESクローンを用いてキメラマウスを作製し、生殖系列への伝達を検定した。β型IFNはE14由来の1クローンとA3-1由来の3クローンについて、γ型IFNはA3-1由来の1クローンについて、それぞれ複数のキメラマウスを作製したが、現在までのところ生殖系列への伝達は認められていない。親株のA3-1は高い効率で生殖系列に伝達されることが確認されているので、今後もA3-1細胞を中心に生殖系列への伝達を目指していく。
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