研究課題/領域番号 |
05152039
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
陶山 明 東京大学, 教養学部, 助教授 (90163063)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | DNAプローブ / クロマトグラフィー / がん遺伝子 / 診断法 / PCR |
研究概要 |
DNAプローブクロマトグラフィー(DPC)は、合成DNAオリゴヌクレオチドを末端で支持体に固定したカラムを用いて温度勾配により核酸サンプルを塩基配列に応じて溶出させる高性能アフィニティクロマトグラフィーである。30分という短い時間で、僅か一塩基だけ塩基配列が異なるサンプルを分離することが出来る。本研究ではこのDPCを用いてがん遺伝子をDNAの塩基配列のレベルで診断する方法の開発を行ない、平成5年度は以下の成果を得た。1.オンコジーンN-rasの61番目のアミノ酸置換を引き起こす点突然変異の系列を利用してミスマッチの種類と識別精度との関係を決定した。DNA二重らせん分子の対称性を考慮すると、一塩基ミスマッチの種類は8種類ある。N-rasの61番目のアミノ酸がGln(正常)、Pro、Leu、Arg(いずれも異常)に対応する塩基配列をもつDNAを識別する4種類のプローブと、各々に対応する20塩基長のオリゴヌクレオチドとを用いて、DPCの溶出温度の8種類の一塩基ミスマッチに対する依存性を決定した。2.DPCでオンコジーンN-rasの61番目のアミノ酸置換を引き起こす点突然変異の診断が出来ることを示した。正常なGlnをコードする塩基配列と相補的なプローブを固定化したカラムを用いて、正常および異常なアミノ酸に対応する塩基配列をもつサンプルの混合物のDPC行なったところ、各々がきれいに分離されることが示された。3.DPCとPCRとを組み合せてDNA診断を行う際に使用するDNAプローブの最適塩基配列、サンプルDNAからPCR増幅断片をつくる際に使用するPCRプライマーの最適塩基配列を設計するためのソフトウェアを開発した。
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