研究課題/領域番号 |
05152058
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
大野 竜三 浜松医科大学, 医学部, 教授 (70093002)
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研究分担者 |
直江 知樹 名古屋大学, 医学部, 講師
竹下 明裕 浜松医科大学, 医学部, 助手 (00242769)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1993年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 急性白血病 / 急性前骨髄球性白血病 / 分化誘導療法 / レチノイン酸 / all-trans retinoic acid / 分子生物学 / PML遺伝子 / RAR遺伝子 |
研究概要 |
本邦におけるt(15;17)転座を分子生物学的に明らかにするため、150例の急性前骨髄球性白血病(APL)におけるPML,RARα遺伝子の対配列を解析し、134例(89%)に再配列を認めた。RARα遺伝子は常にイントロン2で切断されるが、PML遺伝子切断点はイントロン3(41例)とイントロン6を中心とした領域(93例)の2ヶ所に集中していた。下流側切断例が上流側切断例より多かったが、臨床像には差を認めなかった。 40例のAPLにおける残存白血病(MRD)をRT-PCR法にて10〜36カ月観察した。地固め療法後消失するもの5例、強化・維持療法中に消失するもの17例は全例寛解を持続していた。残りはMRDが持続し、5例が再発をきたした。 8例のAPLにおけるder(15)およびder(17)遺伝子再結合部をシークエンスし、転座機序を考察した。PML,RARα両遺伝子の切断部は各イントロン内に広く分布し、特に切断が集中する部位は認められなかった。また転座に関与するとされている配列上の共通モチーフは見いだせなかったが、半数以上の結合部配列に1〜7塩基対のPML,RARα共通配列を認めることから、転座メカニズムとして、両遺伝子の非特異的なDNA切断と一本鎖DNAのbase-pairingが考えられた。
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