研究課題/領域番号 |
05152065
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上田 國寛 京都大学, 医学部, 助教授 (00027070)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1993年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | ポリ(ADP-リボース)シンテターゼ / 阻害剤 / 賦活剤 / ヘテロサイクリックアミン / ベスナリノン / ジメチルスルホキシド / テラトカルシノーマ細胞 / 分化誘導 |
研究概要 |
1.ポリ(ADP-リボース)シンテターゼの阻害剤の解析 数年来進めてきた標記阻害剤のスクリーニングに、今回さらに数十種目を追加した。その結果新たに、蛋白質の熱分解で生じるヘテロサイクリックアミンの多くが阻害作用をもつことを見出した。そのなかで最も協力だったのはTrp-P-1で(IC_<50>=0.22mM)、Trp-P-2とMeAαCがこれに次ぐ効果を示した。また、市販の強心薬ベスナリノンとその誘導体に中等度の強さの阻害作用を見出した。既に阻害剤として報告したジメチルスルホキシド(DMSO)については、その後それ自身の阻害作用のほかに、他の阻害剤と共存するとき、それらの効果を相対的に弱める作用をもつことを見出した。 なお、上記ヘテロサイクリックアミンのいくつかが、ポリ(ADP-リボース)シンテターゼの関連酵素であるモノ(ADP-リボシル)トランスフェラーゼにも弱い阻害作用を示すことを見出した。 2.ポリ(ADP-リボース)シンテターゼの賦活剤の解析 先年報告したTrp-P-2の低濃度における賦活作用と類似の作用を、ヘテロサイクリックアミンほか多数の複素環および芳香族阻害剤について調査し、これがTrp-P-2に極めて特異な性質であることを明らかにした。 3.ポリ(ADP-リボース)シンテターゼ阻害剤による癌細胞の分化誘導 先年テラトカルシノーマEC細胞に種々のシンテターゼ阻害剤を作用させ、内皮様細胞に分化誘導できることを示したが、最近上記ベスナリノンの場合は神経系細胞を高率に出現させることを見出した。
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