研究課題/領域番号 |
05152072
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
祖父江 憲治 大阪大学, 医学部, 教授 (20112047)
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研究分担者 |
林 謙一郎 大阪大学, 医学部, 助手 (90238105)
田中 潤也 大阪大学, 医学部, 助手 (70217040)
乾 誠 大阪大学, 医学部, 助手 (70223237)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1993年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | ラウス肉腫ウイルス / アクチン / カルデスモン / 細胞接着 / 細胞運動 / スプライシング / プロモーター |
研究概要 |
1.ラウス肉腫ウイルスによる形質転換細胞の基質接着構造 ラウス肉腫ウイルスによる形質転換細胞には運動性に富む動的接着部と静的な辺縁接着部の2種類の基質接着構造が形成されることを見い出した。動的接着部にはアクチンの他、ミオシン・カルデスモン・トロポミオシンなどの収縮系蛋白質及びゲルゾリンが集積しており、これらの蛋白質がこの接着構造の活発な運動性の物質的基盤となっていることを示した。一方、辺縁接着部にはインテグリンの著明な集積があり、悪性細胞の組織への浸潤の際は辺縁接着部によってまず組織に接着し、その後蛋白質分解酵素を分泌し活発に運動する動的接着部によって組織への浸潤が行われると考えられた。更に、このような細胞接着構造の機能分担は、骨吸収をつかさどる破骨細胞でも見られることを示した。 2.カルデスモンの遺伝子構造 平滑筋及び非筋肉細胞のアクトミオシン系調節蛋白質であるカルデスモンの遺伝子構造を解析し、平滑筋細胞の分化にともなうカルデスモンアイソフォームの発現変換機構の解明を目指した。まず、カルデスモンの一時構造を決定し、アクトミオシン相互作用のCa制御に関与する最小機能領域を同定した。ヒトカルデスモン遺伝子の染色体上の位置を決定し、高分子量型と低分子量型カルデスモンの発現変換が一つのエクソンに存在する2箇所のスプライスサイトの選択によることを明らかにした。さらに、カルデスモン遺伝子には2つの独立したプロモーターが存在することを示し、組織特異的な発現に必要なシスエレメントを同定した。
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