研究課題/領域番号 |
05152073
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
平野 俊夫 大阪大学, 医学部, 教授 (40136718)
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研究分担者 |
松田 正 大阪大学, 医学部, 助手 (20212219)
中嶋 弘一 大阪大学, 医学部, 助教授 (00227787)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1993年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | インターロイキン6 / シグナル伝達 / junB / チロシンキナーゼ / Jakキナーゼ / Statファミリー / 転写因子 |
研究概要 |
インターロイキン6(IL-6)受容体を介するシグナル伝達経路を明かにした。すなわち、初期応答遺伝子の一つであるjunB遺伝子のIL-6応答領域(JRE-IL6)に至るシグナル伝達経路には、Jakチロシンキナーゼと、未知の分子量7万のチロシンキナーゼが関与していることと、シグナル伝達性転写因子であるStatファミリー蛋白が関与していることを明かにした。Stat蛋白がDNA結合能を獲得するためには、チロシンキナーゼによるStat蛋白のチロシンリン酸化が必須である。さらに、H7感受性のプロセスがStat蛋白が転写活性を獲得するために必須であることを明かにした。このシグナル伝達経路は、Ras,Raf,Cキナーゼ,Ca/CM依存性キナーゼを使用しておらず、未知の経路であることを明かにした。さらにJRE-IL6活性化に至るシグナル伝達経路は、アデノウイルスのE1A蛋白によって抑制されること、この抑制は、E1AのCR1領域を含む部分が必要であることを明かにした。今後、IL-6で活性化される分子量7万のチロシンキナーゼの同定、及びH7感受性プロセスを明かにすると共に、E1A分子の標的分子を同定することによって、この新しいRas非依存性のシグナル伝達経路の全貌を明かにしたい。
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