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LECラットを用いた肝炎の発癌促進作用,特にプログレッション作用の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05152099
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関札幌医科大学

研究代表者

森 道夫  札幌医科大学, 医学部, 教授 (00045288)

研究分担者 小山田 ゆみ子  札幌医科大学, 医学部, 助手 (40231245)
澤田 典均  札幌医科大学, 医学部, 講師 (30154149)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1993年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
キーワード肝癌 / 慢性肝炎 / LECラット / 発癌プロモーション / 発癌物質高感受性
研究概要

ヒト肝癌の大多数にみられる慢性肝炎,肝硬変などの慢性肝障害と肝細胞の再生が、肝発癌のどの過程で、どのような影響を与えているかを明らかにするため、全例慢性肝炎を発症し、その経過中に全例肝癌の発症をみるLECラットを用いて研究した。我々は、【.encircled1.】LECラットの肝炎が肝細胞への銅蓄積によって生じ,【.encircled2.】肝細胞に蓄積する銅が食餌に由来すること,【.encircled3.】肝炎は生後4ケ月前後に、肝細胞の銅/メタロチオネイン比が増し、銅過剰となり発症すること,【.encircled4.】低銅食(0.05mg/100g)飼育により、肝炎の発症が抑制されること,を明らかにした。一方我々は、LECラットが肝炎の発症以前から、微量のジエチルニトロサミン(DEN)に対して高い発症感受性を示すことを見出した。これらを利用し、肝炎発症前のLECラットに2mg/100g体重のDENを単回投与し、その後低銅食で肝炎を抑制した肝炎(-)群と、標準飼料(銅1mg/100g)で飼育した肝炎(+)群の、肝臓におけるGST-P陽性細胞巣の誘導を比較した。その結果、肝炎(-)群のGST-P巣の面積は肝炎(+)群より有意に小さく、肝炎が、肝発癌のプロモーション過程で、強い発癌促進因子として作用することが明らかにされた。一方GSP-P陽性巣の数には有意差が認められなかった。
次に慢性肝炎が、DENに対する感受性を高めるか否かについて検討した。肝炎発症前(2ケ月令)に比して、慢性肝炎を持つ6ケ月令のLECラットでは、1mg/100gのDEN単回投与によって約7倍の数のGST-P陽性巣が誘導され、一方それぞれの陽性巣の面積には有意差が認められないことから、慢性肝炎は、発癌物質によるイニシエーション感受性を高めることが明らかになった。高感受性の機序の一つとして、DNA損傷修復能の低下が見出された。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Mori,M.et al.: "The LEC rat:A model for human hepatitis,liver cancer,and much more." Am.J.Pathol.144. 200-204 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Sawaki,M.,Mori,M.et al.: "Role of copper accumulation and metallothionein induction for the spontaneous liver cancer development in LEC rats." Carcinogenesis. (in press). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Sakamoto,H.,Mori,M.et al.: "High sensitivity of LEC rats with chronic hepatitis to hepatocarcinogenesis:decreases in unscheduled and replicative DNA synthesis of the hepatitis." Jpn.J.Cancer Res.84. in press (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Kojimahara,N.,Mori,M.et al.: "Abnormal accumulation of apo-ceruloplasmin in a rat model of Wilson's disease." Int.Hepatol.Comm.1. 228-232 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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