研究課題/領域番号 |
05152132
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)癌研究会 |
研究代表者 |
根本 信雄 (財)癌研究会, 癌研究所・実験病理部, 主任研究員 (10085631)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | チトクロームP-450 / ヘテロサイクリックアミン / 肝細胞初代培養系 |
研究概要 |
ヘテロサイクリッアミン類の代謝活性化酸素である CYPIA2に関してはまだ不明の点が多い。代謝に関わるCYPIA2は常在性に肝臓で発見し、ベンツピレンを代謝活性化かする CYPIAIと同じく芳香族炭化水素で誘導も受ける。しかし従来から行われている肝細胞を単層培養するとCYPIAIの発見は認められるが、CYPIA2の発現は常在性も誘導性も急激に減少するため、発現調節機構の研究は進んでいなかった。我々のマウス肝細胞培養系でも発現が急激に減少することを観察したが、減少する程度は細胞密度に依存し、密度が低い方で発現が比較的遅くまで高く保たれてた。細胞密度に関してのDNA合成とCYPIA2発現との相関関係は認められなかった。一方マウス肝細胞を多細胞集合魂(スフェロイド)の形で培養することにより、CYPIA2の発現を培養開始後一週間は個体レベルに匹敵して保持かることに成功した。この系を用いて、培地中にニコチンアミドを存在させると、CYPIA2の発現を抗進することを認めた。しかし、CYPIA1の誘導発現にはニコチンアミドは減少効果を示し、同じ芳香族炭化水素で誘導させる分子種でも発現は異なった制御機構で行われていることが確認された。またニコチンアミドの異性体であるイソニコチンアミドも同様のCYPIA2の発現誘導 進効果が観察された。イソニコチンアミドはニコチンアミドと異なり補酸素のNADに交換されないことから、NDA細胞内濃度の増減が関与した反応は無関係であることがわかった。スフェロイド培養系は1A2発現誘導作用のあるものの探索に有効であるので、常在性発現に関与する内在性因子を含め調べるとともに、そのは発現調節因子・機構の解明を行っている。
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