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多発性内分泌腺腫瘍症1型の原因遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 05152137
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関(財)癌研究会

研究代表者

今井 高志  財団法人癌研究會, 癌研究所・生化学部, 研究員 (50183009)

研究分担者 中村 祐輔  財団法人癌研究會, 癌研究所・生化学部, 部長 (70217909)
研究期間 (年度) 1992 – 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1993年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
キーワード多発性内分泌腺腫瘍症1型 / 11q13 / ポジショナルクローニング / YAC / エクソントラップ法 / Znフィンガードメイン / 核局在シグナル / DNA結合タンパク質
研究概要

多発性内分泌腺腫瘍症1型(MEN1)は主に脳下垂体、副甲状腺、膵臓に腫瘍が生じる遺伝性の疾患であり、その原因遺伝子は11q13にマップされている。本研究ではポジショナルクローニングの手法によりMEN1原因遺伝子を同定することを目的とした。
11q13におけるYACクローンの解析によってMEN1遺伝子に最も隣接することが解かったコスミドcCI367よりエクソントラップ法を用いて新しいcDNAクローンを同定した。このクローンは最長で623アミノ酸から成るタンパク質をコードすることができる。データーベースを検索した結果、これは新しいタンパク質であることが解かったが、興味深いことに一部約100アミノ酸残基にわたってWT1,初期増殖反応遺伝子EGR2とそれぞれ27%,24%の相同性を示す部分が存在した。WT1.EGR2は共に転写調節因子と考えられている。また単離したクローンはアミノ末端側には核局在シグナル、中央付近にZnフィンガードメイン、カルボキシル末端側にはプロリン、グルタミンの繰り返しが存在した。全体的に塩基性アミノ酸に富んでおり、特にアミノ末端側の15.5%は塩基性アミノ酸に占められていた。これらの特徴からこれは核内のDNA結合タンパク質の可能性がある。RT-PCRとNorthernブロットの結果、この遺伝子は脳や、膵臓、甲状腺、副腎、卵巣などの内分泌臓器を含む調べた全ての臓器で発現していた。YACクローンより構築したコスミドコンティグを用いてこの遺伝子の構造を解析した結果、遺伝子は全部で14エクソンより成り、約20kbの長さにわたっていることが明かとなった。
ここで同定した遺伝子は以上のようにMEN1原因遺伝子候補として非常に興味ある構造を持っていることから、今後はMEN1家系においてこの遺伝子に異常があるかないかを検索していきたいと考えている。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Toda,T.,Nakamura,Y.,Imai T.et al.: "Isolation and characterization of a novel gene encoding nuclear protein at a locus (D11S636)tightly linked to multiple endocrine neoplasia type 1(MEN1)." Human Molecular Genetics. 3/(in press). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Miwa,T.,Nakamura,Y.,and Imai,T.et al.: "Fifty sequenced-tagged sites on human chromosome 11." Genomics. 17. 211-214 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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