研究課題/領域番号 |
05201102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
丹羽 冨士雄 埼玉大学, 大学院・政策科学研究科, 教授 (70091915)
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研究分担者 |
菊池 純一 青山学院女子短期大学, 助教授 (80195205)
児玉 文雄 埼玉大学, 大学院・政策科学研究科, 教授 (20016538)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1993年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 環境負荷 / 製造技術 / 技術開発 / 基礎的研究 / 定量的研究 / リサイクル / 費用便益分析 / 調査票調査 |
研究概要 |
地球環境問題は世代を越える程長期的であり、国境を越えて地球全体的であり、国際的な合意が必要であるにもかかわらず、因果関係や将来の影響に関して必ずしも明快に解明されてはいない。その対策に至っては国際的にも国内的にも十分な合意が得られているとは思われない。地球環境問題の深刻さを考えるならば、環境に優しい技術開発は製造技術全域で対処しなければならない程緊な課題である。実際、多方面で環境負荷の少ない技術開発が実施され計画されている。そのような先進的な技術開発の動向を研究の対象にした。 具体的には、個別分野を対象にした研究として、「製造業における環境汚染物質のリサイクルの経済性」を分析し、全体的な傾向を把握する研究として「製造業の環境対策に関する日米比較調査」を設計した。前者の研究では、中小企業を対象にその洗浄プロセスにおいて活性炭吸着処理施設の費用便益分析を試みた。同時に、その過程を通じて、環境における制度改革(あるいはその予測)に伴い、製造業がどのように対応するかを、個別企業を対象にした面接調査および関連データの収集分析から明らかにした。CO_2発生量の抑制や特定フロンの使用禁止という制度改革は、有害物質を扱う経済的費用便益モデルの適応範囲と適応期間の大きな変更を余儀なくさせた。経済的枠組みの中では、生産され、流通され、利用され、最後に廃棄される有害物質の経済財としての性格を、単に社会的費用が私的費用を上回っているという側面だけに制限してはならないことが明らかになった。後者の研究では、調査票調査によって、製造業における研究開発活動の動向を、我々のパラダイムと比較して、その有効性を検証しようとしたものである。製造業における研究開発活動に関する諸仮説が地球環境問題の深刻化においても成立するか否かを検証するために、日米の製造業の企業対象に、調査票調査を設計した。本年度は日米比較調査の枠組みを作成し、来年度の調査に向けて調査票を設計した。
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