研究課題/領域番号 |
05202203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
飯田 恭敬 京都大学, 工学部, 教授 (10026114)
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研究分担者 |
藤井 聡 京都大学, 工学部, 助手 (80252469)
宇野 伸宏 京都大学, 工学部, 助手 (80232883)
内田 敬 京都大学, 工学部, 助手 (60203535)
谷口 栄一 京都大学, 工学部, 助教授 (70252468)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 高度交通情報システム / 交通管制手法 / 路車間通信システム / 経路選択行動分析 / 室内実験 / 動的交通流モデル / シミュレーションモデル |
研究概要 |
最新の情報・制御技術を応用して、道路と自動車と運転者の3者の関係を統合し、高度な交通サービスを可能とするシステムが開発されている。特に動的交通情報の提供により、道路網全体の効率的利用を図り、社会的費用の削減、環境悪化の抑止に寄与する高度交通情報システムが着目されている。ただし、情報と交通行動の因果、関係の把握が十分でないため、管理者の予測外の運転者の行動変化が現れ、情報のない時より非効率な交通状態に陥る可能性も十分にある。現時点では有効適切な情報提供システム、特にそのソフト面は確立されてはおらず道路交通の情報化に対する合意形成も十分ではない。以上の諸課題の解決の端緒として、旅行時間情報提供の効果分析のための、包括的シミュレーションモデルの構築を目指す。種々のレベルの情報が提供された場合のドライバー行動およびフローの変動を予測可能で、ミクロならびにマクロな視点から評価可能なモデルとする。 本研究では最初に、旅行時間情報提供下のドライバーの経路選択行動の動態を分析しモデル化する。仮想の選択状況を想定し、被験者に対して利用経路の選好意識を繰り返し問う屋内実験を実施した。被験者の旅行時間予測メカニズムのモデル化を通して、経路選択機構の分析を試みた。その結果、情報の精度が経路選択機構の形成に大きく影響を及ぼす等の知見を得た。次に、即時的な旅行時間情報の提供効果の分析に必要な、動的交通流モデルを開発した。本研究班では、動的交通流モデルとしてボックスモデルと呼ばれるメソシミュレーションモデルを開発し、その挙動を数値計算により確認した。最も緊要な研究課題は、経路選択モデルと動的交通流モデルを統合し、高度情報システムの効果分析に利用可能な動的シミュレーションモデルを構築することである。またモデルの現象再現性の向上のため、シミュレーションと実験結果の相互のフィードバックも必要と考えている。
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