研究課題/領域番号 |
05203103
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 耕司 京都大学, 東南アジア研究センター, 助教授 (10026619)
|
研究分担者 |
井上 真 東京大学, 農学部, 助手 (10232555)
大木 昌 八千代国際大学, 政治経済学部, 教授 (50121413)
鶴見 良行 龍谷大学, 経済学部, 教授 (70217397)
古川 久雄 京都大学, 東南アジア研究センター, 教授 (00026410)
前田 成文 京都大学, 東南アジア研究センター, 教授 (50027588)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 海域世界 / 東南アジア / 熱帯林問題 / 環境問題 / 熱帯物産 / 文明論 |
研究概要 |
平成3年度、4年度に続けて同じ研究課題で行った研究の最終年度にあたる本年度は、国内調査や研究会は最小限にとどめ、3年間の研究成果のまとめに集中した。国内調査は、平成4年度からの継続として、五島列島や沖縄本島で漁港の比較開発史や漁村の変容に関する調査を、岐阜県朝日村で焼畑跡地利用の調査を、そして和歌山県串本町で照葉樹林の観察調査を行った。また、研究会を2回開催した。一つは、東南アジア島嶼部の代表的な海域世界であるスールー海域についてのもので、同海域の歴史と現状、生活・生業の変化、海域世界研究の意義等を議論した。もう一つは森林に関するもので、インドネシア・カリマンタンの森林開発の現状と問題点を検討した。また、重点領域研究「文明と環境」の全体の企画として行われた全体討論集会や公開シンポジウムに研究組織のメンバーが随時参加した。 平成5年度のこうした研究活動を含めて、この3年間の研究のなかから以下のような総合的な視点が研究組織のなかで共有できた。すなわち、(1)「普遍」に対する「個別」、「中心」に対する「周辺」という立場から「文明」を相対化する視点、(2)「森」と「海」そして両者の狭間の「野」の3つの世界で交差する人たちの生活の地平から環境問題や資源問題をとらえる視点、(3)「海」や「森」という現代の「辺境」から国民国家の枠組みを相対化する視点、である。そして、このような視点にたって、研究組織の全メンバーが「研究発表」欄に掲げたような研究成果を発表するとともに、研究組織全体の成果としては、論文9編を含む『海域世界の森と海』と題する研究成果報告書を刊行した。
|