研究課題/領域番号 |
05203111
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 徳島文理大学 |
研究代表者 |
日下 雅義 徳島文理大学, 文学部, 教授 (50066619)
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研究分担者 |
額田 雅裕 和歌山市立博物館, 学芸員
外山 秀一 皇学館大学, 文学部, 講師 (50247756)
高橋 学 立命館大学, 文学部, 助教授 (80236322)
中田 正夫 熊本大学, 理学部, 助教授 (50207817)
前田 保夫 山形大学, 教育学部, 教授 (20219281)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 港津 / 対馬暖流 / ブナ林 / 理論海水面 / 人工衛星写真 / イネ(稲作) / 荘園 / ラグーン |
研究概要 |
本年度は、北部九州を中心に、古代から中世にかけての港津の立地環境を検討した。また過去3年間のまとめとして、11月中旬に「歴史と環境」というテーマで公開シンポジウム(於徳島市)を行った。メンバーによる個々の研究成果は以下の通りである。 (1)対馬暖流の日本海への流入は、1万年前にはじまり、8000年前以降本格的になった。これが冬季の多雪化をもたらす一方、ブナ林の出現と拡大に大きくかかわった。 (2)有明湾内部においては、6000年前の海面は現在より3〜4m高く、長崎の海岸線から五島列島にかけての理論的な海水位は現在が最も高く、6000年前の理論海水面は現在に比べて3m低い。 (3)新潟平野や石狩平野については空中写真判読と人工衛星のデータ解析との対比、検討を行った。また空中写真の入手できない日本海に面した東アジアの海岸では、人工衛星のデータのみで解析した。豆満江の河口付近にはラグーンが発達するが、海岸砂堆の規模は小さい。 (4)イネは縄文時代晩期前半に九州北西部に分布するが、同後半あるいは弥生時代早期・先1期になると、瀬戸内海沿岸から大阪沿岸一帯にかけて拡大する。さらに弥生時代前期前葉になると、それらは東日本に広がり、東北地方北部においてもイネが認められるようになる。 (5)日本海側の東郷荘(鳥取県)や奥山荘(新潟県)の立地環境を、より明確なものとするとともに、それらと比較する目的で日根荘(大阪府)、木本荘・高家荘(和歌山県)などの荘園の立地と地形環境を調査した。
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