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東南アジア近代における文化の自画像の形成

研究課題

研究課題/領域番号 05207117
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

清水 展  九州大学, 教養部, 助教授 (70126085)

研究分担者 内堀 基光  一橋大学, 社会学部, 教授 (30126726)
関本 照夫  東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (20110083)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1993年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワード文化 / 民族 / 国民 / 国家 / 自画像 / 伝統 / 東南アジア / 言説
研究概要

本研究のねらいは、外文明/勢力の植民支配のもとで、内世界にナショナリズムを生み出し、「祖国」の解放と独立の運動を導いてゆくような民族/国民意識が、いかに形成されたかを明らかにすることにある。外文明による植民支配という枠組みを与えられた東南アジア世界において、外文明から影響を受けた小説、評論、評伝などの文化を語るという言説の制度そのものによって「民族/国民」や「文化」は新たに見い出され、その内容が充填されていったのである。本研究は、こうした視点から、外文明と内世界の対抗関係、および「民族/国民」と「文化」の相互反照的な内実形成の過程を分析しながら、国民国家形成の一様式を明らかにすることを目指している。
本研究の目的を達成するために、本年度は、4回の班研究会を開いたほか、他の班が主催する研究会にも各自が積極的に参加して、研究課題の絞り込みを図った。また各メンバーが、自身の分担地域・課題に関する、国内外の文献資料や研究成果の収集につとめるとともに、研究の現状を共同で確認した。
文化という概念は西欧近代に生まれた新しい概念であり、国民の概念などと同じように世界に広がり普遍化していった近代世界固有の概念である。班研究の議論の中では、文化を語ることの国民的な制度化という現象が、東南アジアの国々でも見いだされるものの、その社会的な浸透の度合いには、国ごとに大きな違いのあることも指摘され、今後の比較作業が必要であることが確認された。また、第二次大戦後=独立後の国家・国民社会において、国民の文化、地方の諸文化をめぐる言説がどのような変遷を遂げてきたか、それが総体としてどのような効果を帯びてきたかという点も、来年度以降の課題である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 清水 展: "法廷に立つ大統領:法治主義の建て前をめぐって" 宮本勝(編)『フィリピン読本』河出書房新社. 210-216 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 清水 展: "ピナト〓ボ大噴火とアエタ民族の危機:運動の言説をめぐる内省" 九州人類学会報. 21. 1-21 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 清水 展: "映画「アリワン・パラダイス」:フィリピン文化の自画像" 総合的地域研究. 4. 20-25 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 関本 照夫: "スリナム・ジャワ人調査ノート" 前山隆(編)『アジア系ラテンアメリカ人の民族性と国民統合:民族集団間の協調と相克に関する研究』静岡大学人文学部文化人類学〓〓. 5-12 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 関本 照夫(船曳建夫との共編著): "国民文化の生まれる時" リブロポート(4月刊行予定), (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2019-02-28  

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