研究課題/領域番号 |
05209219
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大城 芳樹 大阪大学, 工学部, 教授 (70028984)
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研究分担者 |
伊東 忍 大阪大学, 工学部, 助手 (30184659)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | メタロキノプロテイン / アルコール脱水素酵素 / 補酵素PQQ / モデルカルシウム錯体 / 超活性種 / 生物無機化学 / ガラクトース酸化酵素 / モデル銅錯体 |
研究概要 |
キノプロテインは今から約10年程前に発見された新しい補酵素PQQ(ピロロキノリンキノン)を含む酸化還元酵素の総称として用いられた。しかし、その後の活発な研究の結果、PQQ以外のキノン系補酵素が幾つか発見され、現在ではそれらも含めたキノン系補酵素を有する酵素群の総称として用いられるようになった。キノプロテインは哺乳動物から植物、微生物に至る広い範囲にその存在が確認されており、生体内において主にアルコール、アミン、アミノ酸、アルデヒド、糖類などの代謝過程に深く関与していることが知られている。なかでもアルコネル脱水素酵素やアミン酸化酵素はその活性部位に金属が含まれており、メタロキノプロテインとして位置付けられているが、それらの機能や役割については不明な点が多く残されている。そこで本研究では、このメタロキノプロテインに着目し、その活性部位の精密モデル化を試みると共に、金属の果たしている役割や金属と補酵素の相互作用の解明を目的として種々検討した。 酵素活性部位に存在する補酵素と金属の相互作用を調べる目的で前年度より合成してきたピロロキノリンキノンのカルボン酸誘導体を用い、種々の金属に対する配位位置や配位力について詳細に検討を加えた。特にアルコール脱水素酵素の活性部位に含まれているカルシウムやその同族体であるマグネシウムに対する配位挙動を調べ、錯体の単離・同定を行なった。さらに各種錯体の物性(電子移動過程や酸-塩基相互作用)や化学的性質を調べ、金属の種類やその配位位置と反応性との間の相関関係を明かにした。以上の結果を基にして、酵素系における金属-補酵素間の相互作用について考察を加えると共に、効率的電子伝達触媒開発のための分子設計を行った。また、新規な補欠分子を有するガラクトース酸化酵素の活性中心モデル銅錯体の合成にも成功した。
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