研究課題/領域番号 |
05209228
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
西野 武士 日本医科大学, 医学部, 助教授 (40094312)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | モリブデン / 非ヘム鉄 / 金属フラビン酵素 / cDNA発現 / 分子内電子伝達 / パルスラジオリシス |
研究概要 |
キサンチン酸化酵素はモリブドプテリン・非ヘム鉄・FADを補欠分子族とする特異な複合フラビン酵素である。酵素内電子伝達機能をもち他のより複雑な異分子間電子伝達のよいモデルとして興味がもたれている。またこの酵素は生体内ではNADを電子受容体とする脱水素酵素であるが、哺乳類由来の酵素は酵素蛋白部分の修飾により容易に酸素を電子受容体とする酸化酵素型へ変換する。本年度は酵素のX-線結晶解析の予備結果および鶏酵素の一次構造およびその変換が起こらない理由を検討した。 1)ミルクキサンチン酸化酵素の結晶条件検討と予備結果 今までわれわれが結晶化に成功しているミルクキサンチン酸化酵素の結晶条件検討を行った。酵素の精製法を改良した。結晶について筑波高エネルギー研究所においてデータの収集をおこなった。また、二つの重金属置換体についてデータ収集をおこなった。 2)鶏肝臓酵素の全一次構造とその変換しない理由の検討 cDNAクローニングによる鶏肝臓酵素の全一次構造を決定した。脱水素酵素型/酸化酵素型の変換に関与するSH基は一つはアルギニンに、一つは同一で保存されていた。したがってSH剤による修飾で変換しない理由はS-S結合ができないためと説明できる。また精製酵素を用い蛋白分解酵素の作用点およびその結果得た酵素の機能解析をおこなった。その結果フラビン周囲の構造は酸化酵素型に変換されているにもかかわらず、脱水素酵素活性の低下とともに酸化酵素活性の出現がみられないことがわかった。しかし、蛋白質分解酵素ではほぼ同様に切断されることがわかり、その理由をストップドフロー法および反応中のスペクトル解析により検討したところ、分子内電子伝達がおこっていないために酸化酵素活性が出現しないことが判明した。
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